調理師の過去問
平成23年度
食品学 問31
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問題
調理師試験 平成23年度 食品学 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
魚肉に関する記述について、正しいものを一つ次の中から選びなさい。
- 赤身魚の肉色は、アントシアニンによる。
- 血合い肉は、普通肉に比べ脂質の含有割合が低い。
- 煮魚の煮こごりは、魚肉に含まれるコラーゲンに由来する。
- 魚の筋原線維たんぱく質の主成分は、エラスチンである。
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この過去問の解説 (4件)
01
(1)誤りです。赤身魚はヘモグロビンとミオグロビンの色素たんぱく質によるものです。回遊魚のカツオ、マグロ、アジ、イワシ、サンマなどが赤身魚に分類されます。
(2)誤りです。血合い肉は、普通肉に比べて脂質の含有割合は高くなっています。脂質だけではなく、ミオグロビン、ビタミンなどの含有割合も高くなっています。
(3)正解です。煮魚の煮こごりは、皮や軟骨に含まれているコラーゲンが加熱によりゼラチンへと変性し、冷えてゲル化してできたものです。
(4)誤りです。魚の筋原線維たんぱく質の主成分は、筋肉の収縮をつかさどるミオシンとアクチンです。エラスチンは、うろこや皮を構成しているたんぱく質です。
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02
魚に限らず食肉全般でも同様ですが、魚類肉類の皮や骨の構成物質に含まれるコラーゲンは、加水加熱することで溶解し、冷やすことで再結合します。これが煮凝りです。
なお、このコラーゲンと抽出したあとに不純物を取り除き生成したものがゼラチンです。
1 魚の赤身はヘモグロビンとミオグロビンによるものです。
なお、鮭は白身魚ですが、海に出てから摂取する蟹やエビの色素が移ってあのようなオレンジ色になっています。
2 血合い肉とは、魚の背骨の周囲に多く分布する濃い赤色をした肉のことです。カツオ等の回遊魚が長距離遊泳をする際に使用する部位となり、大量の酸素を貯め(ミオグロビン)、運搬するために沢山の血管(ヘモグロビン)と、そのエネルギー源として脂質を含みます。
4 ミオシンとアクチンです。
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03
(1)赤身魚の色は、ヘモグロビンとミオグロビンです。
(2)血合肉は、普通肉に比べ、たんぱく質は少なく、脂質が多いです。
(4)魚の筋原線維たんぱく質の主成分は、アクチンとミオシンです。
白身魚の方が、この筋原線維たんぱく質が多いので、すり身になりやすく、かまぼこなどの練り製品が作られます。
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04
が正解です。
コラーゲンは、繊維状のたんぱく質で、生物の細胞と細胞をつないで組織を作る役割があります。
食品では、魚や肉の軟骨、皮、ゼラチンに多く含まれます。魚を加熱することで、煮汁に溶け出しゼリー状に固まったのが、煮こごりです。
(1)× 赤身魚の肉色が赤いのは、筋肉色素タンパク質「ミオグロビン」や血液色素タンパク質「ヘモグロビン」が、多く含まれているためです。
白身魚よりも回遊する時間が長く筋肉が発達しているため、これらの色素が増えて身が赤くなります。
(2)× 赤黒い色をした部分「血合い」の肉は、普通肉よりも、たんぱく質、脂質、鉄、ビタミンが多く含まれ、栄養豊富な部位です。
(4)× 魚の筋原線維たんぱく質の主成分は、エラスチンではなく「ミオシン」「アクチン」です。
ミオシンとアクチンに塩を加えて加熱すると、弾力性を持つ「アクトミオシン」が形成され、かまぼこのもとになるすり身ができます。
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