調理師の過去問
令和元年度
食品衛生学 問28

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問題

調理師試験 令和元年度 食品衛生学 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

食品とその食中毒の主な原因物質の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。
  • オニカマス ----- シガトキシン
  • アサリ --------- テトロドトキシン
  • イシナギ ------- ビタミンE
  • フグ ----------- エンテロトキシン

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1:オニカマスは熱帯・亜熱帯に生息する魚類です。
我が国では、南西諸島・伊豆七島・小笠原諸島などで発生する食中毒です。有毒成分は「シガトキシン」・スカリトキシン・マイトトキシンです。
シガテラ中毒といいます。
⇒よって正解です。

2:アサリの毒素は、サキシトキシンやベネルピンです。テトロドトキシンはフグの毒成分です。

3:イシナギという魚類の肝臓による、ビタミンA
過剰症です。イシナギの肝臓は昭和35年以来、食用禁止になっています。

4:フグの毒成分はテトロドトキシンです。内臓、特に卵巣に最も多く含まれています。

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02

正解は1です。

植物や動物に含まれる有毒成分を取り込んで起こる食中毒を「自然毒食中毒」といいます。そのうち「動物性自然毒」には以下の種類が挙げられます。

テトロドトキシン(フグ毒):フグ
シガトキシン(シガテラ毒):バラハタ・オニカマス・イシガキタイなど
ビタミンA:イシナギの肝臓
ゴニオトキシン・サキシトキシン(麻痺性貝毒):アサリ・カキなどの二枚貝
オカダ酸・ディノフィシストキシン(下痢性貝毒):アサリ・カキなどの二枚貝


各選択肢については、以下のとおりです。

1 .オニカマスに含まれる有毒成分は「シガトキシン」なので、正解です。

シガトキシンはバラフエダイ・バラハタ・イシガキダイ・オニカマスなどに含まれる有毒成分です。オニカマスは南日本に生息する大型の海水魚。シガトキシンによる食中毒は「シガテラ毒」と呼ばれ、主に沖縄県にみられます。

2 . テトロドトキシンは、アサリではなくフグに含まれるので、誤りです。

3 .イシナギの肝臓に含まれ健康被害を起こすのはビタミンEではなくビタミンAなので、誤りです。

ビタミンAが豊富に含まれ、ビタミンAの過剰症を起こすため、現在は肝臓の食用が禁止されています。

4 .エンテロトキシンは「黄色ブドウ球菌」が産生する毒素なので、誤りです。フグ毒は「テトロドトキシン」です。名前が似ているのでまぎらわしいですね。(トキシン=毒)

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03

正解は1です。

1.シガトキシンは神経毒をもつ毒素です。
生物の体内に蓄積されやすく、食物連鎖を通じてイシガキダイやオニカマスなど大型魚の体内で濃度が増大します。これを生物濃縮と言います。

2.テトロドトキシンはフグの神経毒です。
アサリに含まれる主な毒はサキシトキシンです。

3.イシナギの肝臓は有毒部位で、ビタミンAによる過剰症を引き起こします。
そのため、イシナギの肝臓は1960年に食用禁止となりました。

4.フグの毒はテトロドトキシンという神経毒です。
特に卵巣に多く含まれており、フグの調理には専門の免許が必要です。

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