調理師の過去問
令和元年度
調理理論 問50

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問題

調理師試験 令和元年度 調理理論 問50 (訂正依頼・報告はこちら)

小麦粉生地の調製時に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • ドウは、小麦粉 1 に対して水分を 10 %程度加えたものである。
  • バッターは、小麦粉 1 に対して水分を 1 ~ 4 倍程度加えたものである。
  • 牛乳の換水値は、水を 1 とした場合、0.5 である。
  • 中華めんが黄色になるのは、練る時に加える水が酸性だからである。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1:小麦粉に水を加えてこねた生地を「ドウ」(dough)といいます。小麦粉に約50%の水を加えてこねた塊です。

2:小麦粉に水を加えてこねた生地で、ドウよりゆるい生地を「バッター」(batter)といいます。
水以外に、牛乳・卵・砂糖を加えて攪拌したものです。揚げ衣やケーキ用の生地などで利用します。
水分を1~4倍加えたものです。
⇒よって正解です。

3:牛乳の換水値は、0.9です。
換水値は材料中の水分のことです。

4:中華麺が黄色いのは、かん水を加えているからです。かん水は食品添加物です。アルカリ性で、小麦粉の中のフラボノイド色素と反応して黄色になります。

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02

正解は2です。

小麦粉と小麦粉生地について

小麦粉はでんぷん70%、たんぱく質約10%を含みます。そして、たんぱく質に含まれる「グルテン」の質や量によって小麦粉の種類が「強力粉」「中力粉」「薄力粉」にわかれます。

小麦粉生地は小麦粉に水分を加えて混ぜたもので「ドウ」「バッター」があります。

【ドウ】
小麦粉の重量1に対して水分を50%加え、こねたもの。
パン、めん、パイ生地など。

【バッター】
小麦粉に水、牛乳、卵などを混ぜ合わせた、流動性のある生地のこと。
小麦粉の重量の1~4倍程度の水分を加えたものを指します。
天ぷら、ケーキ、クレープなど。


【換水値(かんすいち)とは】

物質に水分がどれくらい含まれているか換算した値を「換水値」といいます。これは水を1とした場合の比率で表されます。

牛乳は、重量に対し水分が90%含まれているので、換水値は0.9です。


小麦粉の生地は、加える材料によって物性の特徴が変わります。

・中華めんに添加される「かんすい」(アルカリ塩の食品添加物)は、生地に特有の風味と弾力性を与えます。かんすいがアルカリ性のため、小麦粉に含まれる色素フラボノイドが反応して、めんの色が黄色くなります。

・小麦粉に加える水の温度が60℃以上だとでんぷんは糊化され、グルテンの形成は弱まります。水の温度が60℃以下だとグルテンが形成され、生地にこしが出ます。

・砂糖を加えるとグルテンの形成が弱まるので、生地は柔らかい食感に仕上がります。

・塩を加えるとグルテンの弾力性が高まり、生地のこしが強くなります。

・卵を加えると、乳化作用によって水分と油脂が分離するのを防ぐことでなめらかな生地に仕上がります。


各選択肢については、以下のとおりです。

1 .誤りです。ドウは、小麦粉 1 に対して水分を 50 %程度加えたものです。

2 .バッターは、小麦粉 1 に対して水分を1~4倍程度加えたものなので、正解です。

3 .牛乳の換水値は、水を 1 とした場合、0.9なので誤りです。

4 .誤りです。中華めんが黄色になるのは、練る時に加える水がアルカリ性だからです。

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03

正解は2です。

1.ドウは、小麦粉 1 に対して水分を 50 %程度加えた生地のことです。
麺やパン生地に利用されます。

2.バッターは、小麦粉 1 に対して水分を 1 ~ 4 倍程度加えた生地のことです。
ドウよりも液状で、ケーキやてんぷらの衣などに利用されます。

3.換水値とは、その物質中の水分の率を表しています。
牛乳の換水値は、水を 1 とした場合0.9で、牛乳の90%が水分ということになります。

4.中華めんが黄色になるのは、練る時に加えるかん水という水がアルカリ性だからです。
小麦粉中のフラボノイドとかん水のアルカリ性が反応し、黄色に発色します。

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