調理師の過去問
令和元年度
調理理論 問51

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問題

調理師試験 令和元年度 調理理論 問51 (訂正依頼・報告はこちら)

いも類の調理性に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • とろろは、やまのいもの皮を剥き、ゆでてからすりおろすとよい。
  • さといもを剥く時、手にかゆみを感じることがあるのは、いも中の硝酸ナトリウムの結晶が手に刺さるためである。
  • ごりいもとは、じゃがいもなど加熱中断により組織が硬化したものである。
  • さつまいもは、みょうばん溶液でゆでると白く仕上がる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

1.とろろは、生のまますりおろすとよいです。

2.里芋のかゆみ成分はシュウ酸カルシウムです。
シュウ酸カルシウムは酸で溶けるため、酢水につけるとかゆみが治まります。

3.じゃがいもの澱粉は、70度以下の加熱では十分固化されず、そのまま加熱中断してしまうと再度高温で加熱してもやわらかくなりません。
この状態をごりいもといいます。

4.さつまいもは、みょうばん溶液でゆでると黄色く仕上がります。
みょうばんには、あく抜きや褐色変を防ぐ役割があります。

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02

正解は3です。

いも類は、穀類と同様に炭水化物を多く含みます。炭水化物の大半はでんぷんです。加熱すると穀類と同様にでんぷんが糊化し、柔らかくなっておいしく食べられるようになります。

いも類を加熱する場合、十分に温度が上昇しないうちに加熱をやめる、または低温で加熱していると、その後に高温で再加熱しても組織が柔らかくならないことがあります。この状態を「ごりいも」(ごりいも化)といいます。

ごりいも化が起こるのは、細胞膜のペクチンといもに含まれるカルシウムやマグネシウムが結合し、加熱してもでんぷんが糊化しにくくなるためです。


各選択肢については、以下のとおりです。

1 .誤りです。とろろをつくる場合は、やまのいものを生のまますりおろす必要があります。

とろろ特有の粘り気は、やまのいもに含まれる粘性物質によるものです。加熱すると粘りがなくなり、でんぷんが糊化してほくほくした食感に変わるので、すりおろしてもとろろにはなりません。

2 .誤りです。かゆみが起こるのは、硝酸ナトリウムではなく「シュウ酸カルシウム」の結晶が手に刺さるためです。

3 .「ごりいも」は、じゃがいもなど加熱中断により組織が硬化したものなので正解です。

4 .誤りです。みょうばん溶液でゆでるのは組織を引き締めて煮崩れを防ぐためです。

さつまいもの色を美しくしたい場合、ゆでる時にくちなしの実、みょうばんを使って黄色くします。

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03

正解は3です。

1:とろろは茹でずにやまのいもの皮をむいて、すりおろして作ります。
やまのいもは消化酵素(アミラーゼなど)を多く含んでいます。加熱すると、酵素の働きが失われるため、だし汁でのばす場合は、60℃以上にしないことがポイントです。

2:さといもをむくとき、手にかゆみを感じるのは、シュウ酸カルシウムという成分が原因です。
シュウ酸カルシウムは、針状の結晶となっており、皮ふにつくと刺激でかゆみを感じます。

3:中心部と表面の茹で上がり時間の差をできるだけ短くして加熱しすぎないようにするため、水から入れて茹でると、ごりいもを防ぐことができます。
⇒よって正解です。

4:さつまいもは切ったあと水につけ、0.5%のみょうばん水で茹でると「煮崩れを防ぐ」ことができます。

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