調理師の過去問
令和元年度
調理理論 問52

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問題

調理師試験 令和元年度 調理理論 問52 (訂正依頼・報告はこちら)

豚肉の調理に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 豚肉が牛肉より肉色が薄いのは、ヘモグロビン量が少ないからである。
  • 豚肉の熟成期間は牛、豚、鶏のうち豚が最も短い。
  • 豚肉をしょうが汁に漬けてから焼くと軟らかくなるのは、しょうが中の酵素の働きによる。
  • 豚肉の脂肪は、口中の温度で溶けないので冷めたい肉料理には適さない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

1.豚肉のほうが色が薄いのは、ミオグロビン量が少ないからです。ミオグロビンは酸素を蓄える働きがあり、ミオグロビン中の鉄が酸素と結合することで、赤く見えます。
牛のほうが酸素の消費量が多いため、筋肉にミオグロビンが多く、赤い色をしています。

2.熟成期間が最も短いのは、鶏肉です。
鶏肉は0.5~1日、豚肉は3~5日、牛肉は8~10日熟成期間が必要です。
動物をと殺すると、死後硬直が始まり硬くなります。その後低温で貯蔵することで肉が柔らかくなり、これを熟成と言います。

3.しょうが汁にはたんぱく質分解酵素が含まれているため、豚肉をしょうが汁につけると柔らかくなります。

4.豚肉の脂肪の融点は33~46度です。口の中の温度で溶けやすいため、冷しゃぶなど冷たい料理に適しています。

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02

正解は3です。

1.豚肉が牛肉より肉色が薄いのは「ヘモグロビン」量が少ないからではなく「ミオグロビン」量が少ないためなので、誤りです。

食肉が赤いのは、筋肉に赤い色素「ミオグロビン」が含まれるからです。ミオグロビンが多いほど肉の色は赤く見え、牛肉はミオグロビンが多いので鮮やかな赤で、鶏肉はミオグロビンが少ないので淡いピンク色をしています。

ミログロビンには酸素を運搬する役割があります。「ヘモグロビン」は血液中の赤血球に含まれる赤い色素で、ミオグロビンと同じく酸素を運ぶ役割があります。

ヘモグロビンは、ミオグロビンと共に「ヘムたんぱく質」と呼ばれますが食肉の色を構成するものではありません。


2.誤りです。肉の熟成期間が最も短いのは鶏肉です。

牛肉は10日、豚肉は3~5日、鶏肉は半日~1日くらい(4℃で保管した場合)とされています。

と殺後の食肉は硬直して風味も乏しいため、熟成(低温で貯蔵すること)によって柔らかさと風味を取り戻す必要があるのです。

3.正解です。生姜にはたんぱく質を分解する酵素が含まれており、酵素が肉の繊維を断ち切るので柔らかくなります。

また、しょうが汁には、肉を柔らかくすると同時に風味を付ける役割もあります。

4.誤りです。豚肉は融点(脂肪が溶け出す温度)が体温より低く、冷めても口の中で脂肪が溶けやすいので、冷たい料理に適しています。

逆に、牛肉や羊肉は融点が高く、冷めると脂肪が固まりやすいので、冷たい料理にはあまり適していません。

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03

正解は3です。

1:豚肉が牛肉よりも肉色が薄いのは、「ミオグロビン」量が少ないからです。ミオグロビンは新鮮な赤身の魚や肉に含まれる色素です。

2:肉の熟成期間は鶏肉が最も短いです。
牛肉で1~2週間、豚肉で3~5日、鶏肉で半日~1日です。

3:しょうがは肉類と料理すれば、肉が柔らかくなりたんぱく質の消化を助けてくれます。
⇒よって正解です。

4:豚肉の脂肪(ラード)は溶けだす温度が27~40℃と低いため、冷たい料理や、ハム・ソーセージ・ベーコンなど、加熱せずにそのまま口にするものに適しています。

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