調理師の過去問
令和2年度10月実施分
調理理論 問52

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問題

調理師試験 令和2年度10月実施分 調理理論 問52 (訂正依頼・報告はこちら)

藻類の調理に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 生わかめを長時間ゆでると、褐色になる。
  • 生ひじきを長時間加熱し乾燥すると、緑色が鮮やかになる。
  • こんぶに酢や食塩を加えて煮ると、やわらかくなる。
  • 乾燥こんぶの表面に付いている白い粉はかびであり、よく洗ってからだしをとる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

こんぶは、アルギン酸という不溶性の食物繊維が含まれているので繊維質が硬く、しっかりとした食感があります。

そのままだと硬いのですが、酢や食塩を加えて煮るとアルギン酸が溶解するので、こんぶが柔らかく仕上がり食べやすくなります。

塩こんぶや酢こんぶは、味がおいしいだけでなく、理にかなった食べ方といえそうです。

各選択肢については、以下のとおりです。

1. 「誤り」です。あまりにも長くゆで過ぎると変色することもありますが、生わかめをゆでても色は緑色で褐色にはなりません。

2. 生ひじきを長時間加熱し乾燥すると黒色になるので「誤り」です。

3. こんぶに酢や食塩を加えて煮ると柔らかくなるので「正解」です。

4. 乾燥こんぶの表面に付いている白い粉は、カビではなくうま味成分の「マンニット」なので「誤り」です。

洗い流すと、せっかくのうまみ成分が減ってしまうので、表面はさっと拭くだけにしておきます。

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02

正解は3です。

藻類の調理に関する記述で正しいものは3の「こんぶに酢や食塩を加えて煮るとやわらかくなる」です。昆布の主成分、アルギン酸は酢を加えることで吸水量が増え、柔らかくなる特徴があります。また、冷蔵庫がなかった時代には昆布を酢水に付けることで長持ちさせる働きがありました。

その他の回答選択肢は以下の通りです。

回答1:生わかめは長時間ゆでると、溶けてドロドロになるので間違いです。

回答2:生ひじきを長時間加熱し乾燥させると、えぐみやアクを取り除くことができます。また市販されている生ひじきは加工の段階で加熱処理されており、緑色が鮮やかになることはありませんので間違いです。

回答4:乾燥こんぶの表面に付いている白い粉はマンニットと呼ばれる昆布に含まれている成分が結晶化したもので、カビでないので間違いです。

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03

正解は3です。

藻類は、紅藻類・緑藻類・褐藻類・藍藻類に分類されます。
わかめ、ひじき、こんぶは褐藻類です。

1:生わかめは熱湯でさっと通すと、鮮やかな緑色になります。加熱しすぎると組織が壊れ、うま味成分のアミノ酸も流出するため、味が落ちてしまいます。

2:生ひじきはタンニン様の渋みが強いため、水煮して渋味を抜き、食用とします。
乾燥すると、タンニン様の物質が酸化して、黒色になります。芽の先端部分は芽ひじき、茎の部分を長ひじきとよびます。

3:こんぶに酢や食塩を加えて煮ると、柔らかくなります。この性質を利用して調理するものが昆布巻きです。
煮汁で煮る前に、酢水で煮ると柔らかくなります。
⇒よって正解です。

4:乾燥こんぶの表面につく白色粉末は、マンニトールと呼ばれる糖質です。
洗い落とすと、うま味が低下してしまいます。

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