調理師の過去問
令和2年度10月実施分
調理理論 問55

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問題

調理師試験 令和2年度10月実施分 調理理論 問55 (訂正依頼・報告はこちら)

食品の低温保存に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 油脂含量の多い食品は、冷凍保存により酸化が抑制される。
  • ほうれんそうは、洗浄後、ブランチングをしてから冷凍するのがよい。
  • バナナは、チルド保存に適する。
  • パーシャル保存は、最大氷結晶生成帯で保存するので鮮度の劣化が大きい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

「ブランチング」は、短時間で加熱処理を行ってから冷凍保存をする低温保存です。主に野菜や果物の保存に用いられます。

加熱によって変質や変色の原因となる微生物や酵素を不活性化させ、冷凍保存中に組織が破損するのを防ぎます。

加熱は最低限とし、急速冷凍するのがポイントです。


各選択肢については、以下のとおりです。

1. 油脂は冷凍保存をしても酸化が進むので「誤り」です。

2. ほうれんそうは洗浄後にブランチングをしてから冷凍すると品質が維持できるので「正解」です。

3. 「誤り」です。バナナは低温が苦手なため、冷蔵庫に入れず、15~20℃の常温で保存します。

冷蔵庫に入れる場合も0℃前後のチルド室に入れず、新聞紙などに包んで野菜室に保存するのが望ましいです。

4. パーシャル保存は、鮮度の劣化を抑える保存法なので「誤り」です。

パーシャル保存は、最大氷結晶生成帯の-1~-5℃ではなく、微凍結するだけの-3℃で保存するため、凍結で細胞が傷つくのが防げます。そのため、冷凍より鮮度を保ったまま保存することができます。

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02

正解は2です。

1:油脂含量の多い揚げ物などは、揚げる前の冷凍がおすすめです。

揚げてから冷凍すると、衣が油を吸ってから柔らかくなってしまい、酸化も促進されます。

2:ブランチング処理とは、野菜などを冷凍する前に、さっと下茹ですることをいいます。

ブランチングすることで、野菜の組織が柔らかくなり、冷凍に強くなります。

ほうれんそう、いも、コーン、かぼちゃなどはブランチング処理されます。

⇒よって正解です。

3:バナナの保存は14~20℃が理想で、常温保存が適しています。

風通しの良い、直射日光が当たらない場所に保存します。チルド保存すると低温障害を起こします。

4:パーシャル保存は約-3℃で保存する方法です。食材を完全に凍らせてしまうのではなく、半分ほど凍結させた状態で保存します。冷凍よりも鮮度の劣化が少ない保存方法です。

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03

正解は「ほうれんそうは、洗浄後、ブランチングをしてから冷凍するのがよい。」です。

選択肢1. 油脂含量の多い食品は、冷凍保存により酸化が抑制される。

油脂含量の多い食品は冷凍保存することで含まれる水分や微生物などを原因である食品の品質劣化を防ぐことができるので誤りです。

選択肢2. ほうれんそうは、洗浄後、ブランチングをしてから冷凍するのがよい。

食品の低温保存に関する記述で正しいものは「ほうれんそうは、洗浄後ブランチングをしてから冷凍するのがよい。」です。

野菜や果物などは一度、短時間で加熱してから冷やし冷凍保存します。

またブランチングとは熱湯や蒸気などを用いて野菜や果物を加熱し、冷水や低温状態で冷やす調理方法です。

選択肢3. バナナは、チルド保存に適する。

バナナは低温障害を引き起こす食材なのでチルド保存に適しておらず誤りです。

選択肢4. パーシャル保存は、最大氷結晶生成帯で保存するので鮮度の劣化が大きい。

パーシャル保存は-3℃で微凍結させ、食品の細胞を傷つけることなく保存できるので鮮度の劣化は少なく誤りです。

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