調理師の過去問 令和3年度10月実施分 栄養学 問23
この過去問の解説 (3件)
正解は(2) 中性脂肪は「グリセロール(グリセリン)と脂肪酸が結合したもの」です。設問は「コレステロール」と記載されており、内容は正しくありません。誤っているものを選択する設問なので、(2)が正答になります。
【中性脂肪について】
脂肪には単純脂質・複合脂質・誘導脂質の3種類があり、食品中の脂質の大半は単純脂質です。単純脂質には中性脂肪、ロウなどがあります。
中性脂肪はバター、ラード、大豆油、オリーブ油などに含まれます。体内では皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられ、エネルギー源として利用されます。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .× 設問の通り、中性脂肪は単純脂質です。「誤っているもの」ではないので×となります。
2 .○ 「グリセロール(グリセリン)とコレステロール」の組み合わせは間違っているので、こちらを選択します。
3 .× 設問の通り、中性脂肪は食品中脂質の大部分を占めます。「誤っているもの」ではないので×となります。
4 .× 設問の通り、中性脂肪はエネルギー源として利用されます。「誤っているもの」ではないので×となります。
正解は「グリセロール(グリセリン)とコレステロールが結合している。」です。
中性脂肪は単純脂質です。単純脂質とは、グリセロールと脂肪酸のみで構成される脂質です。
中性脂肪は、上記のように単純脂質のため、グリセロール(グリセリン)と脂肪酸が結合しておりコレステロールは含まれていません。
中性脂肪は、食品中脂質の大部分を占めており、体のエネルギー源として重要な役割を果たしています。余った分は中性脂肪として体内に貯蔵され、飢餓時の備蓄として利用されます。
中性脂肪は、エネルギー源として利用されます。LDL、HDLなどのコレステロールは、ホルモンの材料や細胞膜の材料として利用されます。
正解は、2です。
脂質は、その構造から、単純脂質、複合脂質、誘導脂質の3つに分類できます。
①単純脂質
・グリセリンと脂肪酸が結合したものです。
・代表的なものに、中性脂肪があり、食べ物に最も多く含まれています。
・重要なエネルギー源として利用され、体脂肪として貯蔵されたり、
血中にも存在しています。
②複合脂質”
・アルコールや脂肪酸のみからなる単純脂質に対し、リン酸、糖類、窒素化合物
なども結合したものです。
・例:リン脂質(親水性と疎水性を持ち、細胞膜の主要な構成要素として
利用されます)
③誘導脂質
・単純脂質や複合脂質が加水分解して得られる化合物のうち、有機溶媒に
溶けやすいものです。
・例)脂肪酸、ステロイド、高級アルコール、コレステロールなど
・組織の構成、エネルギー源としての利用の他、ホルモンをはじめとする
生理活性物質として働きます。
上記から、
1、3、4は中性脂肪についての記述で、正しい内容です。
グリセリンとコレステロールが結合しているのではなく、
グリセリンと脂肪酸が結合しているので、2が誤った内容となります。
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