調理師の過去問
令和3年度10月実施分
食品衛生学 問33
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問題
調理師試験 令和3年度10月実施分 食品衛生学 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
自然毒食中毒を起こす動植物とその有害物質の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。
- ふぐ ――――――― アフラトキシン
- イヌサフラン ――― ソラニン
- じゃがいも ―――― コルヒチン
- アブラソコムツ ―― ワックス
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は4です。
1 .ふぐの毒はテトロドトキシンです。神経毒で、フグの卵巣や肝臓に存在します。
アフラトキシンはカビ毒で、代表食品はピーナッツです。
2 .イヌサフランの毒はコルヒチンです。葉や根が行者ニンニクや玉ねぎなどに似ており、下痢や嘔吐、呼吸困難などの食中毒をもよおします。
ソラニンはじゃがいもの芽に含まれる毒です。
3 .じゃがいもの毒はソラニンです。腹痛やめまいなどの中毒症状を起こします。
コルヒチンははイヌサフランに含まれる毒です。
4.アブラソコムツの毒はワックスのため、正解です。アブラソコムツやバラムツなどの魚の筋肉中はに大量のワックスが含まれており、人体は消化できないため腹痛や下痢などの食中毒をもよおします。
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02
正解は (4) アブラソコムツとワックスの組み合わせが正しいです。
「アブラソコムツ」「バラムツ」という魚は、筋肉中にワックス(ワックスエステルともいう)が大量に含まれています。ワックスは消化できない脂質なので、食べると中毒症状として下痢を引き起こします。どちらも食用禁止となっています。
ちなみに自然中毒を起こす魚には「イシナギ」もあります。肝臓にビタミンAが大量に含まれ、肝臓を食べるとビタミンA過剰症になるので食用禁止になっています。
※「アブラソコムツ」「バラムツ」「イシナギ」については、有害物質、含まれる部位を問う問題が出るので、組み合わせは正しく覚えておきたいです。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .× ふぐ×テトロドトキシン(ふぐ毒)が正しいです。アフラトキシンは「かび毒」で強い発がん性を持つといわれています。
2 .× イヌサフラン×コルヒチン(アルカロイド)が正しいです。ソラニンはじゃがいもに含まれる有毒成分です。
3 .× じゃがいも×ソラニンとチャコニン(カコニン)が正しいです。芽、緑化した皮に含まれます。
(チャコニンも問題に出るので覚えておきましょう)
4.○ アブラソコムツ×ワックス で正しいです。
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03
正解は、「アブラソコムツーーワックス」です。
動物性、植物性の自然毒は出題率が高い問題ですので、しっかりと把握しておきましょう。
不正解です。
ふぐの有害物質は、テトロドトキシンです。
毒の強さはふぐの種類や部位によって異なります。
部位→肝臓、卵巣、皮など
アフラトキシンは、カビ毒が作り出す発がん性物質です。
不正解です。
イヌサフランの有害物質は、コルヒチンです。
イヌサフランの球根や葉は、ニンニク、玉ねぎ、じゃがいもなどによく似ていて誤食すると、嘔吐、下痢、皮膚の知覚過退、呼吸困難。重度の場合は死亡することもあります。
ソラニンは、じゃがいもに含まれる有害物質です。
不正解です。
じゃがいもの有害物質は、ソラニンです。
芽や緑色の皮の部分に含まれています。
短時間で発症し、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ます。
コルヒチンは、イヌサフランに含まれる有害物質です。
正解です。
アブラソコムツの有害物質は、ワックスです。
アブラソコムツの身には、ワックスエステルという脂が含まれています。
ワックスエステルは蝋のようなもので、ヒトでは消化できません。
油脂成分でなおかつ消化できないものですので、下剤となってしまいます。
ですので、当然大量に食べると下痢や腹痛、脱水症状、昏睡状態になってしまう恐れもあります。
動物性自然毒、植物性自然毒の種類と原因は組み合わせで覚えておきましょう。
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