調理師の過去問
令和3年度10月実施分
食品衛生学 問34
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問題
調理師試験 令和3年度10月実施分 食品衛生学 問34 (訂正依頼・報告はこちら)
令和元年(2019年)食中毒統計調査(厚生労働省)における食中毒の発生状況に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 発生事件数が最も多かったのは、4月であった。
- 原因食品別発生状況の事件数の総数では、菓子類によるものが最も多かった。
- 病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多かったものは、ノロウイルスであった。
- 原因施設別発生状況で事件数の最も多かったものは、家庭であった。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多かったものは、ノロウイルスであった。」です。
令和元年において、発生事件数が最も多かったのは3月の117件です。次いで4月の107件、10月の103件が続きます。
梅雨から夏にかけては細菌が増えやすいため細菌性食中毒、冬はノロウイルス等ウイルス性食中毒の発生率が上がります。その他の季節にはキノコなど食材による自然毒の発生件数が多いです。
原因食品別発生状況の事件数の総数では、飲食店における事件数が多いです。菓子類によるものが少なくなっています。
病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多かったものは、ノロウイルスのため、正解です。
ノロウイルスは、牡蠣など二枚貝に含まれたウイルスを喫食したり、人の手指や食品を介して経口感染します。嘔吐、下痢など胃腸炎症状をもよおします。
原因施設別発生状況で事件数の最も多かったものは、飲食店で、約半数を占めます。
次いで家庭が二位に入ります。
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02
患者数の総数が最も多いのはノロウイルスです。
令和元年(2019年)に限らず、病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多いのはノロウイルスという結果が続いています。(ノロウイルスの患者数がほかの病因物質と比べて、圧倒的に多いです。)
食中毒件数の件数が特に多いのはカンピロバクター、ノロウイルス、アニサキスとなっています。その年によって件数が最多となる病因物質は変化していますが、令和元年は1位アニサキス、2位、カンピロバクター、3位ノロウイルスとなっています。
件数ではなく患者数を問われたらノロ、と覚えておくと良いです。
各選択肢については、以下のとおりです。
× 令和元年に発生事件数が最も多かったのは3月でした。2番目に多いのが4月、10月となっていました。
ノロウイルスによる食中毒は12~4月に増え、細菌性の食中毒は高温多湿になる5~9月に増えます。また、魚の生食による寄生虫の食中毒は、4月、10月がアニサキス、冬はクドア・セプテンプンクタータ(ひらめ)の食中毒が増えやすいことも件数に反映しているようです。
× 菓子類による食中毒は非常に少ないです。飲食店での食事による食中毒が多くなっています。
○ 病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多かったものはノロウイルスです。
× 原因施設別発生状況で事件数の最も多いのは飲食店です。家庭も比較的多いです。
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03
正解は、「病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多かったものは、ノロウイルスであった。」です。
不正解です。
令和元年(2019年)に発生件数が最も多かったのは、3月です。
1位:3月(117件) 2位:4月(107件) 3位:10月(103件)
梅雨や夏場は細菌が増えやすくなるため、細菌性食中毒が発生します。
冬はウイルス性食中毒の発症率が高いです。また、季節によってはキノコなどの植物性食中毒も発生します。
不正解です。
原因食品別発生状況の事件数の総数では、飲食店での食事による食中毒が多くなっています。
菓子類による食中毒は非常に少なくなっています。
正解です。
病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多かったものは、ノロウイルスです。
ノロウイルスの感染経路は、以下の3通りの経路で知られています。
①「接触感染」:汚染された食品や 便・吐しゃ物に接触した手を介して感染する。
②「飛沫感染」:吐しゃ物などからの飛沫を吸入して感染する。
③「空気感染」:吐しゃ物や下痢便の処理が適切に行なわれず、その結果残存したウイルスを含む小粒子が空気中に舞い上がり吸入して感染する。
不正解です。
原因施設別発生状況で事件数の最も多かったものは、飲食店です。
割合は、約半数を占めています。
家庭も比較的に多く、飲食店の次に家庭で2位になります。
令和元年(2019年)に限らず、病因物質別発生状況で患者数の総数が最も多いものは、ノロウイルスが続いています。
患者数=ノロウイルス
事件数=飲食店
ここはおさえておきましょう。
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