調理師の過去問 令和3年度10月実施分 調理理論 問42
この過去問の解説 (3件)
正解は4です。
1.大豆の初期の吸水速度は、小豆より早いです。
小豆は種皮が硬いため、最初の4時間は、ほとんど吸水しません。
2.食塩水に浸漬した大豆をそのまま加熱すると、柔らかくなります。
これは、大豆に含まれるグリシニンというタンパク質が、
食塩水に溶けやすい性質を持つためです。
3.小豆は、でんぷんが多いため、皮さえ柔らかくなれば、
豆はすぐに柔らかくなります。
このため、浸漬する必要はありません。
4.小豆は、最初に数回ゆでこぼして、渋切りを行います。
小豆には、タンニンという渋み成分が含まれています。
小豆を水から茹で、沸騰させたあと、ゆで汁を捨てて、
新たに水を加えます。
こうすることで、小豆の渋みを除去します。
正解は(4) 小豆は、最初に数回ゆでこぼして渋切りを行います。
「渋切り」(しぶきり)とは、小豆をゆでるとき、加熱して沸騰したらいったんざるに上げ、ゆでこぼした後に再び加熱することです。小豆は渋み成分のタンニンやサポニンが含まれているので、ゆでるときに渋切りをして渋みを消すのです。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .× 大豆の初期の吸水速度は小豆よりも早いです。
2 .× 大豆は食塩水に浸漬して吸水させたものを加熱すると柔らかく煮あがります。真水よりも食塩や重曹を溶かした水に浸漬したほうが、煮たときに軟化しやすくなります。
3 .× 小豆は浸漬せず、小豆の4~5倍の水量でゆでるのが正しいです。
4 .○ 小豆は、最初に数回ゆでこぼして、渋切りを行います。
正解は4です。
1 .大豆の初期の吸水速度は、小豆より早いです。
大豆やえんどう豆などは最初の4時間で急激に吸水しますが、小豆やささげなどは皮が固く最初の4時間はほぼ吸水しません。
2 .食塩水に浸漬した大豆をそのまま加熱すると、やわらかく煮あがります。大豆のたんぱく質が、遠洋液に溶けやすい性質を利用しています。
また重曹を入れた水に浸漬し加熱しても柔らかく煮あがります。
3 .小豆は、浸漬せず、そのまま火にかけて煮ます。浸漬して煮ると、やわらかくなりすぎ、腹割れを起こして煮崩れます。
4 .小豆は、最初に数回ゆでこぼして、渋切りを行うことが大切のため、正解です。
小豆にはタンニンなどの渋み成分やアクが含まれるため、渋切りしてそれらを取り除きます。
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