調理師の過去問
令和3年度10月実施分
調理理論 問52
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問題
調理師試験 令和3年度10月実施分 調理理論 問52 (訂正依頼・報告はこちら)
紅茶の調理特性に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 紅茶にレモンを入れると色が薄くなるのは、紅茶の色素がクエン酸により酸性になるためである。
- 紅茶のクリームダウンは、急冷すると起こりやすい。
- 紅茶は、ぬるま湯で長時間抽出する。
- 紅茶は、半発酵茶である。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、1です。
1.紅茶に含まれる「テアフラビン」という色素は、
酸性に傾くと無色になる特性を持っています。
レモンを入れると、レモンに含まれるクエン酸に反応し、
紅茶の色が薄くなります。
2.紅茶のクリームダウンは、急冷すると起こりにくい。
クリームダウンは、アイスティーを作る時にみられる現象です。
熱い紅茶を冷却する際に、
温度が下がるにつれ、紅茶の主成分であるタンニンとカフェインが
結合することで、白く濁って見えることから起こります。
「急冷」することで、クリームダウンを防ぐことができます。
3.紅茶は、沸騰直後のお湯を使用します。
ぬるかったり、熱すぎたりすると、
紅茶の香気成分がよく出ないためです。
また、沸騰した湯であれば対流し、
茶葉がポットの中でよく動くので、美味しい紅茶をいれることができます。
蒸らし時間は、
小さな茶葉で約2~3分、大きな茶葉で約4分が目安です。
4.紅茶は、発酵茶です。
不発酵茶:茶葉を発酵させないで作ったお茶(緑茶など)
半発酵茶:発酵を途中で止めて作ったお茶(ウーロン茶など)
発酵茶:茶葉を完全に発酵させたお茶(紅茶など)
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02
正解は(紅茶にレモンを入れると色が薄くなるのは、紅茶の色素がクエン酸により酸性になるためである。)
紅茶にレモンを入れると色が薄くなるのは、紅茶に含まれる赤い色素「テアフラビン」は酸性に傾くと色が薄くなる性質があるためです。
紅茶の色を特徴づけるテアフラビンは、アルカリ性に傾くと色が濃くなり、酸性に傾くと色が薄くなる性質があります。レモンに含まれるクエン酸によって酸性になるため、紅茶の色は薄くなるのです。
各選択肢については、以下のとおりです。
○ 紅茶にレモンを入れると色が薄くなるのは、紅茶の色素がクエン酸により酸性になるためです。
× 逆で、急冷するとクリームダウンが起こりにくくなります。クリームダウンは熱い紅茶を冷却するときに、茶葉に含まれるカフェインとタンニンが結合して濁ってしまう現象です。タンニンが多い紅茶を作るときに見られることがあります。
× 逆で、紅茶は熱湯を使い短時間で抽出するのが基本です。ぬるま湯だと紅茶の香気成分が抽出されず、美味しく淹れることができません。
× 紅茶は、半発酵茶ではなく「発酵茶」です。茶葉の発酵を止めずに作ります。半発酵茶はウーロン茶、途中で発行を止めて作ります。
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03
正解は、「紅茶にレモンを入れると色が薄くなるのは、紅茶の色素がクエン酸により酸性になるためである。」
正解です。
紅茶にレモンを入れると色が薄くなるのは、紅茶の色素がクエン酸により酸性になるためです。
紅茶には、「テアフラビン」と「テアルビジン」という2種類のポリフェノールが含まれたいます。
テアフラビンは、酸性のものを加えると無色になります。反対に、アルカリ性のもの(はちみつなど)を加えると色が濃くなります。
不正解です。
紅茶のクリームダウンは、急冷すると起こりにくくなります。
紅茶内のタンニンがカフェインと水素結合することによって起こる現象です。
クリームダウンを防ぐ方法はいくつかあり、少量の湯を挿す、再加熱する、渋みの少ない紅茶を選ぶ、蒸らす時間を短くする、冷やす前にグラニュー糖を加えるなどがあります。
クリームダウン:紅茶の温度が下がる際に、白く濁って見えることを言います。「ミルクダウン」「クリーミング現象」とも言います。
不正解です。
紅茶は、沸騰着後のお湯で短時間で抽出します。
ぬるかったり、熱かったりしすぎると紅茶の香気成分が抽出されず美味しい紅茶を入れることができません。
美味しく入れるコツは、沸騰したお湯を注ぎ、注いだ時の対流を利用し、ポットの中で茶葉がよく動くようにします。
蒸らす時間は、茶葉の大きさによって異なります。
小さい茶葉:2分半〜3分
大きい茶葉:3分〜4分
不正解です。
紅茶は、発酵茶に分類されます。
お茶の発酵とは、一般的な発酵のことではなく、茶葉内の成分が酸化することを指します。
お茶は「不発酵茶」「半発酵茶」「発酵茶」に分けられます。
不発酵茶:緑茶
半発酵茶:烏龍茶
発酵茶:紅茶
紅茶の特性は覚えておくと良いでしょう。
成分の特性を理解すると、深く理解できます。
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