調理師の過去問
令和3年度10月実施分
調理理論 問55
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
調理師試験 令和3年度10月実施分 調理理論 問55 (訂正依頼・報告はこちら)
たけのこの調理性に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 皮付きでゆでるのは、乾燥を防ぐためである。
- ゆで水に糠(ぬか)や米のとぎ汁を加えるのは、アク成分の除去(溶出と吸着)を行うためである。
- 木の芽和えは、たけのこが熱いうちに薄切りにし、すぐ衣と和える。
- ゆでたけのこの節目に見られる白い沈殿物は、リシンが析出したものである。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は(ゆで水に糠(ぬか)や米のとぎ汁を加えるのは、アク成分の除去(溶出と吸着)を行うためである。)
たけのこをゆでる時は、えぐみの元になるアク(シュウ酸)を除去するため、ゆで水に糠(ぬか)や米のとぎ汁を加えます。
たけのこはそのままだとえぐみが非常に強く、ゆでてアクを抜く必要があります。糠や米のとぎ汁はシュウ酸を溶出して吸着しアクを除去します。
各選択肢については、以下のとおりです。
× 皮付きでゆでたほうが、たけのこの旨みが逃げにくくなります。設問の「乾燥を防ぐ」は誤りです。
○ ゆで水に糠(ぬか)や米のとぎ汁を加えるのは、アク成分の除去(溶出と吸着)を行うためです。
× 木の芽和えは、提供する直前に和えます。熱いうちに食べる料理ではないので、たけのこを冷まして切った後に味付けします。設問の「たけのこが熱いうちに薄切りにし、すぐ和える」は誤りです。
×ゆでたけのこの節目に見られる白い沈殿物は、アミノ酸の一種「チロシン」が析出したものです。設問は「リシン」とあるので誤りです。
参考になった数81
この解説の修正を提案する
02
正解は2です。
1.皮はつけたままの方が、じっくり時間をかけてゆでることができるので、
たけのこのアクをしっかり抜くことができます。
また、たけのこの旨味を逃しにくいです。
2.ゆで水に糠(ぬか)や米のとぎ汁を加えるのは、米ぬかに含まれる
カルシウムがたけのこのえぐみの成分であるシュウ酸に作用することで、
えぐみを感じなくさせることができるからです。
3.たけのこはしっかり冷ましてから、食べる直前に衣と和えます。
食べるまでに時間が経つと、和え衣の塩分の浸透圧によって、
食材から水分が抜け、水っぽくなってしまうからです。
4.ゆでたけのこの節目に見られる白い沈殿物は、チロシンが析出したもの
です。
チロシンはアミノ酸の一種で、疲労回復、ストレス緩和といった
作用があります。
参考になった数23
この解説の修正を提案する
03
正解は、「ゆで水に糠(ぬか)や米のとぎ汁を加えるのは、アク成分の除去(溶出と吸着)を行うためである。」です。
不正解です。
皮付きで茹でるのは、旨みを逃さないためです。
また、皮付きであることによって長時間じっくりと茹でることができます。
じっくり茹でる事で、たけのこのアクをしっかりと抜くことができます。
「乾燥を防ぐため」は、誤りです。
正解です。
糠や米のとぎ汁を加えると、シュウ酸(えぐみ成分)を溶出して吸着しアクを除去してくれます。
このえぐみ成分は、カルシウムと結合することで無害な物質に変化し、えぐみを抜くことができます。
たけのこは、収穫直後からアクが増していく食材ですので、生だと青酸配糖体(タキシフィリン)という毒素があり大変危険なので、無毒化が必須です。
_____________________________
シュウ酸:たけのこのえぐみ成分。中枢神経に影響を与え、頭痛などの症状が出る。
たけのこのえぐみ成分は、「シュウ酸」「ホモゲンチジン酸」の2種類。
不正解です。
たけのこをしっかり冷まし切ってから、食べる直前に衣と和えます。
木の芽和えは、温かい料理ではなく冷菜になります。
和え衣の塩分の浸透圧でたけのこの水分が抜けてしまうので、提供前に和えるのが一般的です。
不正解です。
茹でたたけのこの節目に見られる白い沈殿物は、チロシンが析出したものです。
チロシンは、アミノ酸の一種で茹でると結晶となって見られるのが特徴です。
たけのこの旨みの元であるチロシンは、ストレス緩和や集中力を高めたりする効果があります。
たけのこは扱いが特殊な食材ですので、アク抜きの方法は覚えておきましょう。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
前の問題(問54)へ
令和3年度10月実施分問題一覧
次の問題(問56)へ