調理師 過去問
令和6年度
問34 (食品衛生学 問9)
問題文
カンピロバクターとその食中毒に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
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問題
調理師試験 令和6年度 問34(食品衛生学 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
カンピロバクターとその食中毒に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 4℃以下の低温では生存できない。
- 通性嫌気性菌である。
- 潜伏期間は、1~5時間(平均3時間)である。
- 主な症状は、下痢、腹痛、発熱である。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は「カンピロバクターとその食中毒に関する正しい記述を選ぶ」ものです。細菌性食中毒の中でも発生率が高いので特徴について十分に理解する必要があります。それぞれの問題文を解説します。
カンピロバクターは低温(4℃以下)でも生存可能であり、冷蔵庫内でも死滅しないです。 冷凍(−20℃以下)すると死滅しやすいです。
カンピロバクターは「微好気性菌」であり、酸素が少ない環境(5~10%の酸素)で増殖しやすいです。
カンピロバクターの潜伏期間は1~7日(平均2~5日)と長めです。1~5時間のような短時間で発症することはないです。
カンピロバクター食中毒の主な症状は「下痢、腹痛、発熱」です。特に、水様性の下痢や発熱を伴うことが多いです。ギラン・バレー症候群(神経疾患)を引き起こすこともあります。
カンピロバクターの感染源、原因食品、症状、潜伏期間等の特徴をしっかりとまとめておくことが必要です。
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02
正解は 「主な症状は、下痢、腹痛、発熱である。」です。
下痢、腹痛、発熱はカンピロバクター以外の食中毒にも広く当てはまりますが、残りの3つの選択肢が正しくないので、残ったこちらが答えだと判断できます。
今回のようなカンピロバクターの問題は繰り返し出題されています。カンピロバクターの特徴をはっきり覚えていれば、残りの3つの選択肢(温度、酸素の必要性、潜伏期間)が正しくないことはすぐわかるのではないか、と思います。
では、各選択肢をみていきましょう。
誤りです。4℃以下でも生存できます。 (よく出る問題です。)
カンピロバクターは低温に強いという特徴があります。
一般に、細菌の増殖を防ぐため食肉は5℃以下で冷蔵保存することになっていますが、カンピロバクターは4℃以下でも細菌が増殖する可能性があるので注意が必要です。
誤りです。正しくは「微好気性菌」です。(よく出る問題です。)
記述にある「通性嫌気性菌」というのは、名前のとおり酸素を嫌う「嫌気性菌」のうち、酸素があってもなくても生存する菌を指します。
一方、カンピロバクターは名前のとおり酸素を好む菌の「好気性菌」で、酸素のないところでは生存できないので「通性嫌気性菌」ではありません。
ただし「好気性菌」といっても、酸素が多いところでは逆に死滅してしまい、酸素が少しある所で生存します。このような菌は「微好気性菌」と呼ばれます。
誤りです。カンピロバクターの潜伏期間はもっと長く、約2~7日とされています。(よく出る問題です。)
カンピロバクターの潜伏期間は長いのが特徴です。
潜伏期間は食中毒菌によって1時間~数日間とバラツキがあり、黄色ブドウ球菌のように1~5時間と短いものもあれば、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌のように数日間と長いものもあります。
そのとおり、食中毒の主な症状は、下痢、腹痛、発熱です。
カンピロバクターについて記述が正しいもの(または誤っているもの)を選ぶ問題は、繰り返し出題されています。
カンピロバクターは、加熱が不十分な鶏肉(鳥刺し、タタキなど)による食中毒が起こりやすいことも特徴的です。
過去問題を解けばパターンがつかめると思うので、しっかり過去問題に取り組んでいきましょう。
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03
正解は、「主な症状は、下痢、腹痛、発熱である。」です。
各選択肢については、以下のとおりです。
誤りです。
4℃以下の低温でも生存できます。
低温では、常温よりも生存しやすいので注意しないといけません。
誤りです。
カンピロバクターは微好気性菌です。
微好気性菌は、温度域30-45℃、酸素濃度5-15%で増殖します。
通性嫌気性菌とは、酸素があってもなくても増殖します。
(黄色ブドウ球菌、セレウス菌、陽炎ビブリオ、病原性大腸菌、サルモネラ菌など)
誤りです。
潜伏期間は、2-7日です。
正解です。
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