中小企業診断士の過去問
平成27年度(2015年)
経営法務 問16

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営法務 平成27年度(2015年) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

意匠登録制度に関する記述として最も適切なものはどれか。
※「意匠法」改正によって、令和2年(2020年)4月1日より、本意匠にのみ類似する意匠だけでなく、関連意匠にのみ類似する意匠も登録できるようになりました。
<参考>
 この設問は、平成27年(2015年)に出題されたものですので、上記変更は反映されておりません。
  • 関連意匠制度とは、本意匠及び関連意匠に類似する意匠について意匠登録を受けることができる制度である。
  • 組物意匠制度とは、セットで販売される物品であって、組物全体として統一感があるものについて一意匠として意匠登録を受けることができる制度である。
  • 部分意匠制度とは、物品の部分に関する意匠について意匠登録を受けることができる制度である。
  • 秘密意匠制度とは、意匠権の設定の登録の日から5年以内の期間に限り、意匠を秘密にすることを請求することができる制度である。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.✕:関連意匠制度とは、本意匠に類似する関連意匠を認める制度です。関連意匠に類似する意匠登録は認められないため、問題文中の「及び関連意匠」の部分が誤りです。
2.✕:平成10年の意匠法改正により、セットで販売される物品であることは問われなくなりました。
3.◯:物品の全体から物理的に切り離せない部分について意匠登録を受けることができる制度として定義されています。
4.✕:設定登録の日から3年が限度のため、不正解です。

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02

正解は、「部分意匠制度とは、物品の部分に関する意匠について意匠登録を受けることができる制度である。」です。

【基礎知識】

特殊な意匠制度についての問題です。

・部分意匠制度:意匠制度は原則製品全体の保護になります。ところが一部分に特徴的なデザインを施した商品の場合、その部分のみを模倣し、全体デザインが異なれば利用できてしまうことになります。そこで部分を保護するための制度が部分意匠制度です。(部分的に切り離せないもの。切り離せる場合はその部分で意匠権を設定することができるため。)

・組物意匠制度:2以上のものを同時に使用するようなもので組物全体で意匠権を設定できます。

・関連意匠制度:ある意匠(本意匠)に類似する意匠(関連意匠)を登録する制度です。基本は類似すると意匠は認められないため、関連意匠として制度化されました。移転には本意匠と一括である必要があります。

・秘密意匠制度:意匠権の設定登録日から3年を限度として秘密にすることができる制度です。

選択肢1. 関連意匠制度とは、本意匠及び関連意匠に類似する意匠について意匠登録を受けることができる制度である。

誤り。2020年から関連意匠の関連意匠も認められていますが、関連意匠にのみ類似するもので、“本意匠及び関連意匠“という記載がどちらにも類似することを要件としていれば、誤りです。

※当時は誤りの選択肢でしたが、現在の意匠法で判断すると、やや微妙です。

選択肢2. 組物意匠制度とは、セットで販売される物品であって、組物全体として統一感があるものについて一意匠として意匠登録を受けることができる制度である。

誤り。必ずしもセット販売することが必要ではありません。

選択肢3. 部分意匠制度とは、物品の部分に関する意匠について意匠登録を受けることができる制度である。

正しい。記載の通りです。

選択肢4. 秘密意匠制度とは、意匠権の設定の登録の日から5年以内の期間に限り、意匠を秘密にすることを請求することができる制度である。

誤り。3年以内が正解です。

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