中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
財務・会計 問24
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 平成28年度(2016年) 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
以下のグラフは、ポートフォリオ理論の下での、すべてのリスク資産と無リスク資産の投資機会集合を示している。これに関して、下記の設問に答えよ。
無リスク資産が存在しない場合の記述として最も適切なものはどれか。
無リスク資産が存在しない場合の記述として最も適切なものはどれか。
- B - C間を効率的フロンティアと呼ぶ。
- 均衡状態においては、すべての投資家が同一のポートフォリオを所有する。
- 合理的な投資家はA - B間から、各人のリスク回避度に応じてポートフォリオを選択する。
- 投資家のリスク回避度が高くなるほど、点Cに近いポートフォリオを選択する。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「B - C間を効率的フロンティアと呼ぶ。」です。
【基礎知識】
投資家が購入する資産には、「安全資産」と「リスク資産」があります。
「安全資産」は将来のリターンが決まっているものをいいます。
将来のリターンや元本が確保できるかどうかわからない資産を「リスク資産」と言います。
投資家は、低いリスクで一番高いリターンを得ようとします。
つまり、同じリターンのとき、最もリスクの低い投資の組み合わせ、同じリスクの時、最もリターンの高い投資の組み合わせを選びます。
この合理的な投資家が選択する、リスクとリターンの組み合わせを効率的フロンティアと言います。
【解説】
問題のグラフのA、CをA資産、C資産とします。
A資産の一部をC資産に置き換えることにより、リスクとリターンの関係が変わります。
例えば円高になるとAの資産価値が低下する場合、Cが逆に円高で資産価値が上がる資産であれば、AとCのリスクは相殺しあって全体のリスクが低下します。
このようにリスクリターンの関係を見ながらAとCの比率を変えて保有することをポートフォリオといいます。
ただ、ポートフォリオの組み合わせは投資家がリスクを好むのか、好まないかでAとCの保有バランスは変わります。
今回のグラフを見ると、A単独で保有するよりもBに向かってリスクは減少するのにリターンが上がっていきます。
よって、A単独で保有するのは合理的ではありません。
BからCにかけては、C単独で保有するよりもリスクは小さいですが、リターンも少なくなります。このバランスは投資家によって異なります。
つまり合理的な投資家はBからCの間のポートフォリオを選ぶことになります。
正解。
合理的な投資家はBC間に位置するポートフォリオを選択します。
誤り。
リスクを好むか好まないかなど、投資家によりポートフォリオは変わります。
誤り。
AからBの間は、A単独の投資よりも選ばれますが、Bまでリスクが低下し、リターンが上がっていきますので、合理的な投資家は少なくともBよりリターンの高いBC間でポートフォリオを組みます。
誤り。
BよりもCの方がリスクが高くなっています。よってリスク回避する場合はBに近い(=リスクが小さい)ポートフォリオを選択します。
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02
BーC間の曲線で表されます。
よって、1.が正解です。
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