中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
中小企業経営・中小企業政策 問28

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成28年度(2016年) 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業診断士のX氏は、食品製造業を営むY氏から経営相談を受けた。以下は、X氏とY氏との会話である。
会話の中の下線部に関する例として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。

X氏:「本日は顔色がさえませんね。今回は、どのようなご相談でしょうか?」
Y氏:「ここ数年、原材料が高騰しているのですが、親事業者に単価引き上げを求めても、まったく聞く耳をもってくれません。それどころか、先週、親事業者の一方的な都合で、代金の値引きを要求されてしまいました・・・。どうしたらいいかと悩んでいます。」
X氏:「お悩み察します。まずは、全国48カ所に設置されている下請かけこみ寺に相談してみてはいかがでしょうか?下請かけこみ寺では、中小企業・小規模事業者の取引に関するさまざまな相談を受け付けています。
Y氏:「ただ、相談費用の捻出も厳しい状況なのです。」
X氏:「アドバイス等は無料ですし、弁護士による無料相談も実施しています。問題が深刻化する前に相談されることをお薦めしますよ。」
  • 原材料が高騰しているにもかかわらず、単価引き上げに応じてくれない。
  • 仕事の受注の見返りに、取引先が取り扱う商品の購入を求められた。
  • 下請取引のあっせんを行ってほしい。
  • 代金の値引き(減額)を要求された。

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この過去問の解説 (2件)

01

下請かけこみ寺についての出題です。

下請かけこみ寺とは、全国48ヶ所に設置されていて、消費税転嫁や原材料高騰による価格転嫁等をはじめとする中小企業・小規模企業者の取引に関するさまざまな相談に対して無料相談を行っています。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 原材料が高騰しているにもかかわらず、単価引き上げに応じてくれない。

問題文のような相談も受けつけているため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 仕事の受注の見返りに、取引先が取り扱う商品の購入を求められた。

問題文のような相談も受けつけているため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. 下請取引のあっせんを行ってほしい。

下請かけこみ寺では、下請取引のあっせんは行っていないため、本選択肢が正解です。

選択肢4. 代金の値引き(減額)を要求された。

問題文のような相談も受けつけているため、本選択肢は不正解です。

まとめ

下請かけこみ寺では出題された悩み相談以外にも、裁判外紛争解決手続(ADR)も行っています

裁判外紛争解決手続(ADR)とは、調停人(弁護士)が裁判によらずに当事者の話し合いによって、簡易迅速に紛争の解決を図るものとされています。

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02

下請かけこみ寺は、下請取引の適正化を推進することを目的として経済産業省中小企業庁によって全国48カ所に設置されたものになります。

下請かけこみ寺では中小企業が抱える様々な悩み相談への対応や裁判外紛争手続(ADR)による迅速なトラブル解決を実施していますが、下請取引のあっせんは実施していません。

よって、不適切な記述は3となります。

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