中小企業診断士の過去問
平成29年度（2017年）
企業経営理論 問11

正解は1です。

（製品）アーキテクチャとは「つながり方の基本的な設計思想」のことで、モジュール型（パソコンのように部品間に規格されたつなぎ目がある）とインテグラル型（自動車のように部品間は擦り合わせで統合される）があります。また「イノベーション」は専門的な知識が活かしにくいケースだけでなく専門的な知識が必要なケースもあります。

各選択肢については、以下の通りです。

1→正しいです。「アーキテクチャの構成要素の改善を積み重ねながら、製品を進化させるイノベーション」とは「専門的で部門横断的」に共有される知識が重要で、これはゆっくり進化させていくイメージです。本問は「専門的な知識」がイノベーションに必要となるケースです。また「専門横断的」という言葉の「横断」に捉われないよう注意してください。

2→「アーキテクチャの構成要素の組み合わせやつながり方」を変えるイノベーションなので、これまでの専門固有知識よりも、過去にはない知識が求められることになります。

3→「ユーザーの価値の変化」に適応したイノベーションを起こすには、専門的や過去からの経路依存性よりも「ユーザー目線」の価値が必要になります。

4→「モジュラー・イノベーション」は、これまでの学習・経験とは離れた知識が用いられるイノベーションになります。

5→「ラディカルなイノベーション」は、製品コンセプトを変えるようなイノベーションのため、研究開発部門の専門知識よりもユーザーからの製品価値評価が重要になります。

イノベーションに関する問題です。