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中小企業診断士の過去問 平成30年度(2018年) 経済学・経済政策 問9

問題

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下図は、総需要曲線(AD)と総供給曲線(AS)を描いている。この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

総需要曲線(AD)と総供給曲線(AS)の傾きに関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記から選べ。

a  物価の上昇に伴う実質貨幣供給の減少は、実質利子率の上昇による実質投資支出の減少を通じて総需要を縮小させる。ここから、ADは右下がりになる。
b  物価の上昇に伴う実質貨幣供給の増加は、実質利子率の低下による実質投資支出の減少を通じて総需要を縮小させる。ここから、ADは右下がりになる。
c  物価の上昇に伴う実質賃金率の低下は、労働需要の増加による生産量の増加を通じて総供給を拡大させる。ここから、ASは右上がりになる。
d  物価の上昇に伴う実質賃金率の上昇は、労働需要の縮小による生産量の増加を通じて総供給を拡大させる。ここから、ASは右上がりになる。
問題文の画像
   1 .
a と c
   2 .
a と d
   3 .
b と c
   4 .
b と d
( 中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 平成30年度(2018年) 問9 )
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この過去問の解説 (2件)

2

正解は1です。

総需要曲線(AD曲線)とは、縦軸を物価水準、横軸を実質GDP(国民所得)としたときの財市場と金融市場における物価水準と実質GDP(国民所得)との関係を表した曲線のことです。

この曲線は、物価水準が上がると実質GDPが下がることを示しています。物価が上がると商品に対する需要が下がります。総需要曲線とはその名のとおり、需要の変化を表すものなので、物価上昇に伴い総需要が下がる=実質GDPが下がるため、右下がりとなります。

総供給曲線(AS曲線)とは、労働市場における物価水準と実質GDP(国民所得)との関係を表した曲線のことです。

この曲線は、物価水準が上がると実質GDP(国民所得)が上がることを示しています。物価が上がると、実質賃金率が低下します。賃金が下がれば企業は雇用数を増やしたいため、労働需要が上昇します。労働力の増加により生産量が増加するため、総供給は拡大し、実質GDPは増加するため右上がりとなります。

a~dの解説は次の通りです。

a:適切です。物価が上昇すると、実質貨幣供給(名目貨幣供給÷物価)が減少します。ISーLM分析によると、実質貨幣供給の減少はLM曲線を左へシフトさせるため、利子率が上昇します。利子率が上昇すると、実質投資支出は減少するため、総需要は縮小します。よってAD曲線は右下がりとなります。


b:誤りです。上記解説より、物価の上昇は実質貨幣供給の減少をもたらします。

c:適切です。物価の上昇は実質賃金率の低下をもたらします。賃金の低下により労働需要の増加がで労働力が増加するため、生産量が増加します。生産量が増加する=総供給が増加するため実質GDPは増加します。よってAS曲線は右上がりになります。

d:誤りです。物価の上昇は実質賃金率の低下をもたらします。

以上により、aとcの組み合わせが正解となり、選択肢1が正解です。

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0

AD-AS分析に関する問題です。

各選択肢を解説していきます。

a: 物価が上昇する利子率が上がります。利子率の上昇は投資の減少を招いて、その結果国民所得も減少します。そのため物価が上昇すると実質GDPが減少し、物価が下落すると実質GDPが増加する右下がりの直線になるため、本選択肢が正しいです。

b: 物価上昇により実質貨幣供給は減少するため、本選択肢は誤りです。

c: 物価が上昇する実質賃金率が下落します。実質賃金率が下落すると、企業は多くの労働者を雇用するようになり、生産量も増加します。その結果国民所得も増加します。そのため物価が上昇すると実質GDPが増加し、物価が下落すると実質GDPが減少する右上がりの直線になるため、本選択肢は正しいです。

d: 物価上昇により実質賃金率は低下するため、本選択肢は誤りです。

正しい選択肢の組み合わせは aとc です。

選択肢1. a と c
  • 本選択肢が正解です。

選択肢2. a と d
  • dは誤っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. b と c
  • bは誤っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. b と d
  • 両方とも誤っているため、本選択肢は不正解です。

まとめ

頻出論点であるAD-AS分析についての出題でした。

対応できるように学習しておきましょう。

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