中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
企業経営理論 問11

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成30年度(2018年) 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

創業家とその一族によって所有、経営されるファミリービジネスの中小企業は多い。ファミリービジネスのシステムを、互いに重なり合う部分を持つ「オーナーシップ」「ビジネス」「ファミリー」の3つのサブシステムで表すスリー・サークル・モデルに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • スリー・サークル・モデルは、経営理念の核となる家訓の維持を重視するファミリービジネスに適用でき、ファミリービジネスの限界が何に起因するのかを知るなど、個々のファミリービジネスで異なる経営の問題解決に有用である。
  • スリー・サークル・モデルは、直系血族の経営から従兄弟などを含む広い意味でのファミリービジネスへ変化していくようなファミリービジネスの時間による変化について、オーナーシップ、ビジネス、ファミリーの3次元から分類するモデルへと展開できる。
  • スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの3つのサブシステムに対する利害関係者の関わり方を表し、ファミリービジネスの中小企業に関わるすべての個人は、自らを3つのサブシステムの組み合わせからなるセクターのいずれか1つに位置づけて問題解決に関わる。
  • スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの合理的経営のための戦略計画とファミリー固有のビジョンや目標との間の適合を図り、コンフリクト回避のためにファミリーメンバーの継続的関与と戦略を並行的に計画させるモデルである。
  • スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの中小企業に内在する複雑な相互作用の分析の助けとなり、企業内外の人間関係における対立、役割上の困難な問題を理解する際に、それらが何に起因するのかを知るのに役立つ。

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この過去問の解説 (2件)

01

スリー・サークル・モデルに関する問題です。

選択肢1. スリー・サークル・モデルは、経営理念の核となる家訓の維持を重視するファミリービジネスに適用でき、ファミリービジネスの限界が何に起因するのかを知るなど、個々のファミリービジネスで異なる経営の問題解決に有用である。

適切です。

経営、所有、家族の観点から分析を行い、個々の経営課題の解決につなげることができます。

選択肢2. スリー・サークル・モデルは、直系血族の経営から従兄弟などを含む広い意味でのファミリービジネスへ変化していくようなファミリービジネスの時間による変化について、オーナーシップ、ビジネス、ファミリーの3次元から分類するモデルへと展開できる。

適切です。

選択肢3. スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの3つのサブシステムに対する利害関係者の関わり方を表し、ファミリービジネスの中小企業に関わるすべての個人は、自らを3つのサブシステムの組み合わせからなるセクターのいずれか1つに位置づけて問題解決に関わる。

適切です。

選択肢4. スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの合理的経営のための戦略計画とファミリー固有のビジョンや目標との間の適合を図り、コンフリクト回避のためにファミリーメンバーの継続的関与と戦略を並行的に計画させるモデルである。

不適切です。

前半部分は正しいですが、スリー・サークル・モデルはコンフリクト回避のためではなく、分析を行い解消することが目的です。

選択肢5. スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの中小企業に内在する複雑な相互作用の分析の助けとなり、企業内外の人間関係における対立、役割上の困難な問題を理解する際に、それらが何に起因するのかを知るのに役立つ。

適切です。

経営、所有、家族の観点から分析を行い、原因の究明に役立ちます。

参考になった数6

02

1
適切です。設問の通りです。

2
適切です。設問の通りです。

3
適切です。設問の通りです。

4
不適切です。スリー・サークル・モデルはコンフリクトを回避するためではなく、コンフリクトを解消するためのものです。

5
適切です。設問の通りです。

参考になった数5