中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
企業経営理論 問41

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成30年度(2018年) 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

ブランドカテゴライゼーションに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 消費者の長期記憶の中で、ブランド情報は構造化され、保持されている。購買意思決定プロセスにおいて、消費者は、保持するすべてのブランド情報を均等に検討し、1つのブランドに絞り込む。
  • 「想起集合」とは、消費者が購入を真剣に検討する対象のことであり、「考慮集合」と呼ばれることもある。
  • 「想起集合」に入るためには、当該製品カテゴリーの中で際立った異質性をもたせることが重要である。
  • 「保留集合」とは、判断に必要な情報が不足しているため、購買の意思決定が先送りされているブランドのことである。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は2です。

ブランドカテゴライゼーションとは、消費者による知名度や態度水準によりある製品カテゴリーに含まれるブランドを類型化しようとする枠組みです。

各製品カテゴリーごとに手に入れることができるブランドの集合を「入手可能集合」といい、その中に名前を知っている「知名集合」、名前すら知らない「非知名集合」があります。
さらに「知名集合」は単に名前だけを知っている「非処理集合」とブランドの特徴まで知っている「処理集合」に分けられます。
さらに「処理集合」は購入を真剣に検討する「想起集合」、購入意志のない「拒否集合」、何らかの理由で購入を思いとどまっている「保留集合」の3つに類型化されます。

1→消費者は保持するブランドを均等に検討はせず、情報・意図・態度などにより下位集合に分類して検討します。例えば、想起集合に入っているブランドから選択するといったプロセスとなります。よって誤りです。

2→想起集合は「考慮集合」と呼ばれることもあります。よって正解です。

3→想起集合に入るためには広告宣伝などによる認知の向上やクチコミ、使用体験などを通じて良いイメージの形成が必要となります。必ずしも異質性を持たせることが重要ではないため、誤りです。

4→保留集合は何らかの理由で購入を躊躇うものであり、情報不足以外にも価格が高いといった理由も含まれます。よって誤りです。

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02

ブランドカテゴライゼーションに関する問題です。

選択肢1. 消費者の長期記憶の中で、ブランド情報は構造化され、保持されている。購買意思決定プロセスにおいて、消費者は、保持するすべてのブランド情報を均等に検討し、1つのブランドに絞り込む。

不適切です。保持するすべてのブランド情報を均等に検討するのではなく、これまでの経験やそのブランドへのイメージを考えたうえで想起集合から検討することなどが想定されます。

選択肢2. 「想起集合」とは、消費者が購入を真剣に検討する対象のことであり、「考慮集合」と呼ばれることもある。

適切です。

選択肢3. 「想起集合」に入るためには、当該製品カテゴリーの中で際立った異質性をもたせることが重要である。

不適切です。想起集合に入るためには、異質性を持つことも重要と考えられますが、購入したいと思わせることが重要であるため、異質性を持たなくとも好意的に思われることが重要です。

選択肢4. 「保留集合」とは、判断に必要な情報が不足しているため、購買の意思決定が先送りされているブランドのことである。

不適切です。保留集合とは、何らかの理由で購入を思いとどまっているブランドのことです。情報不足だけではなく、価格が高すぎることや世間でのそのブランドのイメージなども購入を思いとどまらせている理由と考えられます。

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