中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
中小企業経営・中小企業政策 問8

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成30年度(2018年) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業庁「平成28年中小企業実態基本調査(平成27年度決算実績)」に基づき、小売業、宿泊業・飲食サービス業、製造業の売上高経常利益率と自己資本比率を見た場合、それぞれについて中小企業の全業種平均より高いものとして、最も適切なものはどれか。
  • 小売業の売上高経常利益率
  • 宿泊業・飲食サービス業の売上高経常利益率
  • 製造業の売上高経常利益率
  • 小売業の自己資本比率
  • 宿泊業・飲食サービス業の自己資本比率

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この過去問の解説 (2件)

01

平成27年度の中小企業1企業当たりの経常利益はおよそ590万円でした。選択肢の小売業、宿泊業・飲食サービス業の経常利益は全業種平均を下回る270万円、150万円であったため、適切な選択肢と言えません。一方で、製造業の経常利益は1,170万円と全業種平均を上回っています。

自己資本比率は「純資産÷総資産×100」によって算出できます。平成27年度の自己資本比率の加重平均値は38.78%でした。小売業の自己資本比率は33.3%、宿泊業・飲食サービス業の自己資本比率は12.3%であり、平均値より下回っています。

よって、適切な選択肢の中は3となります。

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02

小売業、宿泊業・飲食サービス業、製造業の売上高経常利益率と自己資本比率を中小企業の全業種平均と比較する問題です。

2017年中小企業白書の付属統計資料の13表を参考に各数値を比較します。

選択肢1. 小売業の売上高経常利益率
  • 小売業の売上高経常利益率は1.80%であるのに対して、全業種の売上高経常利益率3.18%であるため本選択肢は不正解です。

選択肢2. 宿泊業・飲食サービス業の売上高経常利益率
  • 宿泊業・飲食サービス業の売上高経常利益率は2.72%です。全業種の値よりも低いため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 製造業の売上高経常利益率
  • 製造業の売上高経常利益率は3.60%であるため、全業種の値を上回っているため本選択肢が正解です。

選択肢4. 小売業の自己資本比率
  • 小売業の自己資本比率が33.28%であるのに対して、全業種の自己資本比率は38.78%です。そのため本選択肢は不正解です。

選択肢5. 宿泊業・飲食サービス業の自己資本比率
  • 宿泊業・飲食サービス業の自己資本比率は12.26%のため全業種の値を下回っています。そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

売上高経常利益率は売上高に対する経常利益を求めて収益率の高さを図る指標です。以下の計算式で求めます。

経常利益 ÷  売上高 ×  100 = 売上高計上利益率(%)

自己資本比率は対象の企業の安全性をみる指標の一つです。

以下の計算式で求めます。

自己資本(純資産) ÷ 総資本 × 100 = 自己資本比率(%)

どちらも企業の経営状態を把握するために用いられる代表的な指標の一つです。

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