中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
経済学・経済政策 問12

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和元年度(2019年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

市場取引から発生する利益は、「経済余剰」といわれる。この経済余剰は、売り手にも買い手にも生じ、売り手の経済余剰は「生産者余剰」、買い手の経済余剰は「消費者余剰」と呼ばれる。
下図に基づき、需要曲線または供給曲線のシフトに伴う余剰の変化に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを選択肢の中から選べ。なお、点Eが初期の均衡を示している。

a  所得の増加によって需要曲線が右方シフトすると、生産者余剰は減少する。
b  技術進歩によって供給曲線が右方シフトすると、消費者余剰は増加する。
c  好みの変化によって需要曲線が左方シフトすると、生産者余剰は減少する。
d  原材料費の上昇によって供給曲線が左方シフトすると、消費者余剰は増加する。
問題文の画像
  • a と b
  • a と d
  • b と c
  • c と d

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

正解は3です。

余剰に関する問題です。グラフのシフトによる、消費者余剰と生産者余剰の変化がポイントです。

a需要曲線が右方にシフトすると、供給曲線と需要曲線の交点Eが右上にシフトし、生産者余剰は増加します。

b適切です。供給曲線が右方にシフトすると交点Eが右下にシフトし、消費者余剰は増加します。

c適切です。需要曲線が左方にシフトすると交点Eが左下にシフトし、生産者余剰は減少します。

d供給曲線が左方にシフトすると交点Eが左上にシフトし、消費者余剰は減少します。

各選択肢については、以下の通りです。

1→上記より適切ではありません。

2→上記より適切ではありません。

3→上記より適切です

4→上記より適切ではありません。

参考になった数3

02

余剰分析に関する問題です。

各選択肢について以下に解説します。

a: 所得の増加により需要曲線が右方シフトする点はそのとおりですが、生産者余剰も消費者余剰も増加します。そのため本選択肢は誤っています。

b: 技術進歩によって供給曲線が右方シフトした結果、消費者余剰が増加するため、本選択肢は正しいです。

c: 好みの変化により需要曲線が左方シフトした結果、生産者余剰が減少するため、本選択肢は正しいです。

d: 原材料費の上昇により供給曲線が左方シフトする点は合っていますが、消費者余剰も生産者余剰も減少します。そのため本選択肢は誤っています。

正しい選択肢の組み合わせは bとc です。

選択肢1. a と b
  • 本選択肢は不正解です。

選択肢2. a と d

本選択肢は不正解です。

選択肢3. b と c

本選択肢が正解です。

選択肢4. c と d

本選択肢は不正解です。

まとめ

余剰分析も頻出問題です。学習するときも、問題を解くときもグラフを描き線を動かして考えることが有効な手段です。

特に本問のような問題では手を動かして、条件の通りに図を移動させると選択肢の正誤が見て分かるようになります。

参考になった数2