中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
運営管理 問35
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和元年度(2019年) 問35 (訂正依頼・報告はこちら)
輸送手段の特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- RORO(roll-on roll-off)船は、貨物を積載したトラックやトレーラーなどの車両をそのまま船内へ積み込んで輸送することが可能である。
- 鉄道輸送は、鉄道コンテナの大きさが平パレットの規格に合っていないので、一貫パレチゼーションを阻害する。
- トラック輸送から鉄道輸送へのモーダルシフトは、トラックと鉄道の複合一貫輸送を阻害する。
- トラック輸送の長所は、鉄道や船舶での輸送に比べて、輸送トンキロ当たり二酸化炭素排出量が少ないことである。
- 路線便は、貨物を積み合わせて一車単位にまとまるときに利用するトラックの輸送サービスであり、発地から着地まで積み替えを行わずに直行輸送する。
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この過去問の解説 (2件)
01
1→RORO船とは、貨物を積載したトラックなどの車両ごと船内に積載して輸送する輸送手段です。よって正解です。LOLO船(Lift-on Lift-off)という輸送手段では、発着時にコンテナを積み下ろして輸送します。
2→鉄道コンテナの大きさは、輸送用のパレットに対して規格化されており、一貫パレチゼーションを実現しています。よって誤りです。
3→トラック輸送から鉄道輸送へのモーダルシフトは、トラックと鉄道の複合一貫輸送そのものを指しています。よって誤りです。
4→トラック輸送の短所として、二酸化炭素排出量が多いことや長距離輸送における高コストがあげられます。よって誤りです。
5→貨物を積み合わせて一車単位にまとまるときに利用するトラックの輸送サービスはチャーター便(貸切便)を指します。チャーター便は直行輸送を実現します。よって誤りです。
路線便は、少量の貨物を運搬する際、あらかじめ決められた定期路線に集約して輸送する手段で、安価での輸送が可能となります。
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02
【基礎知識】
物流のうち、輸送・配送に関する問題です。
Eコマース化などで、物流の重要性が高まっています。輸送は、効率の観点と環境保全の2つの観点からの取り組みが求められています。
この問題では特に用語をきっちりと押さえることが重要です。
・モーダルシフト
基本輸送と言えば、トラックがメインになりますが、二酸化炭素の排出量が多かったりと、環境保全の観点からは好ましくありません。
そこで、電車や貨物船の利用を行うことで二酸化炭素の排出量を大きく減らすことができます。このシフトをモーダルシフトと言います。
一方で輸送期間が長くなったり、船などに積み込むことによって、輸送効率が低下したりすることがデメリットです。
ちなみに、輸送における環境保全への取り組みとしては、共同化や集約なども行われています。
・RORO船
モーダルシフトの取り組みに関係するのが、RORO船です。トラックに積み込んで荷物を運びますが、そのトラックのトレーラーごと船に積み込んで、貨物船で輸送する方法です。
また、LOLO船というのもあり、船に荷物を積み込むリフトなどがついている船です。RORO船よりも積み込みの効率は落ちますが、RORO船ではトレーラーのサイズや形に影響され、きっちりと積み込めないなど、輸送の効率が落ちてしまいます。こういった一長一短があります。
・一貫パレチゼーション
輸送効率を高める取り組みとして、一貫パレチゼーションがあります。
これは形や大きさの異なる商品を一つのパレットに乗せてそのまま運ぶことを言います。
効率は高まりますが、パレットの形状等が異なる場合は実現できない場合もあります(基本はJISで統一規格があります)。また、パレットを回収したりすることがかさむこともデメリットです。
記載の通り。基礎知識参照。正しい。
鉄道輸送=パレットの規格が異なるということはないので誤り。あっているものもある。
むしろトラックと船を環境負荷を抑えるために、トラックだけの輸送から組み合わせを増やしていく取り組みであり、複合一貫輸送を高めるため、誤り。
トラックの二酸化炭素の排出量と比較すると、船:6分の1、電車:11分の1になるため誤り。
路線便は拠点で路線ごとに荷物を積みかえて配送する方式であり、誤り。
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