中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
中小企業経営・中小企業政策 問19

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和元年度(2019年) 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業にとって、限られた経営資源の補完を図るために、企業間連携は有効な方策として活用されてきた。中小企業庁の委託により実施されたアンケート調査(「成長に向けた企業間連携等に関する調査(2017年 11月)」)に基づき、中小企業の企業間連携の実施状況を見た場合、企業間連携を「実施したことがある」と回答した企業割合は約( A )割であり、取組内容としては「共同研究・開発」を挙げる企業割合が最も高い。また、企業間連携で最も重視する連携相手を見ると、( B )を挙げる企業割合が最も高い。
他方で、中小企業が企業間連携に取り組むに当たっては課題も少なくない。支援者にはこうした課題を適切に把握して、解決に向けた助力が期待されている。
なお、ここでの「企業間連携」とは、共同研究・開発、販売提携等の業務提携や組合活動等、各社の単独の事業活動では得られない相乗効果を生み出す同業・異業種の複数事業者による共同活動を意味している。

文中の下線部に関して、「成長に向けた企業間連携等に関する調査(2017年 11月)」に基づき、実施状況別に企業間連携の課題を見た場合(複数回答)の記述として、最も適切なものはどれか。
なお、実施状況は、「実施したことがある(実施企業)」「実施したことはないが今後予定がある(予定企業)」「実施したことがなく今後も予定はない(予定なし企業)」で見るものとし、企業間連携の課題は、「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」「取組の効果が分からない」「社内で対応できる人材がいない」に大別して比較するものとする。
  • 実施企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」、予定なし企業では「取組の効果が分からない」の回答企業割合が最も高い。
  • 実施企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定企業では「取組の効果が分からない」、予定なし企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」の回答企業割合が最も高い。
  • 実施企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」、予定企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定なし企業では「取組の効果が分からない」の回答企業割合が最も高い。
  • 実施企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」、予定企業では「取組の効果が分からない」、予定なし企業では「社内で対応できる人材がいない」の回答企業割合が最も高い。
  • 実施企業では「取組の効果が分からない」、予定企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定なし企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」の回答企業割合が最も高い。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は3です。

「成長に向けた企業間連携等に関する調査(2017年 11月)」に基づき、実施状況別に企業間連携の課題を見た場合に関する問題です。実施企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」、予定企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定なし企業では「取組の効果が分からない」の回答企業割合が最も高くなっています。

各選択肢については、以下の通りです。

1→上記の通り適切ではありません。

2→上記の通り適切ではありません。

3→上記の通り適切です。

4→上記の通り適切ではありません。

5→上記の通り適切ではありません。

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02

中小企業の企業間連携の実施状況別にみた課題に関する出題です。

2018年中小企業白書のコラムの企業間連携の実態とコラム 2-6-1 ⑤図によると、実施したことがある企業で課題であると最も回答されたものは、「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」です。

予定企業では「社内で対応できる人材がいない」であり、予定なし企業では「取組の効果が分からない」となっています。

上記を踏まえて各選択肢をみていきます。

選択肢1. 実施企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」、予定なし企業では「取組の効果が分からない」の回答企業割合が最も高い。
  • 実施企業と予定企業の回答が誤っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 実施企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定企業では「取組の効果が分からない」、予定なし企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」の回答企業割合が最も高い。
  • 全ての実施状況の企業において回答が誤っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. 実施企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」、予定企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定なし企業では「取組の効果が分からない」の回答企業割合が最も高い。

本選択肢が正解です。

選択肢4. 実施企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」、予定企業では「取組の効果が分からない」、予定なし企業では「社内で対応できる人材がいない」の回答企業割合が最も高い。
  • 予定企業と予定なし企業の回答が誤っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢5. 実施企業では「取組の効果が分からない」、予定企業では「社内で対応できる人材がいない」、予定なし企業では「自社の情報や技術・ノウハウ流出の懸念がある」の回答企業割合が最も高い。
  • 実施企業と予定なし企業の回答が誤っているため、本選択肢は不正解です。

まとめ

実施予定なしの企業の約49%は取組の効果が分からないことが課題だと回答しています。

これは他の回答と比較しても非常に多いです。

同じ企業間連携についてでも実施状況が違うだけで、課題として捉えている内容が大きく異なっていることが読み取れます。

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