中小企業診断士の過去問
令和3年度（2021年）
中小企業経営・中小企業政策 問15（1）

補助事業実施に当たって直面した課題・問題点を見ると、「自社の既存事業との調整（スケジュール調整、人員確保）が困難」が24.4％と最も多く、次いで「市場性・成長性の見極めや需要予測が困難」が20.2％、「試作開発や販路開拓に係る人材の数の不足」が19.9％という回答が多くなっております。「補助事業を実施するための資金が不足」は8.5％です。

上記より、既存事業との調整や人材リソースの不足など、経営資源の乏しい中小企業ならではの課題が上位となっていること、また補助事業に係る取組の市場性評価や需要予測等、当該事業の実施・継続に重要と考えられる要素が課題となっていることがわかります。

以上より、選択肢３が適切です。

ものづくり補助金実施に当たって直面した課題・問題点に関する問題です。

中小企業の課題・問題点として、資金不足や人員不足が挙げられることが多いため、回答企業割合が最も高いものとして「市場性・成長性の見極めや需要予測が困難」（a）ではないことはイメージしやすいかと思われます。（aは大企業でも困難です）

したがって、この観点から選択肢を5→3択に絞り込むことができます。

答え：３

2020年版の小規模企業白書の、コラム3-2-3を参照してください。（中小企業白書ではありません！！）

コラム3-2-3②図（事業実施に当たって直面した課題・問題点）を見ると、「市場性・成長性の見極めや需要予測が困難」は 20.2％、「自社の既存事業との調整（スケジュール調整、人員確保）が困難」は 24.4％、「補助事業を実施するための資金が不足」は 8.5％となっています。