中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
経済学・経済政策 問8

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和4年度(2022年) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

景気循環に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 景気循環の1周期は、景気の谷から山までである。
  • 景気循環の転換点は、名目GDPの変化によって判断する。
  • 景気循環の最も短い周期は、設備投資の変動が主な要因であると考えられている。
  • 景気の谷から山にかけての期間は、景気の拡張期である。

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この過去問の解説 (3件)

01

景気循環に関する出題です。

景気循環とは、経済全体の活動に見られる循環的な変動のことを言います。つまり景気には好不況の波がありますが、その波のことを景気循環と言います。

景気循環の種類として、以下の4つを覚えておきましょう。

①キチン循環:在庫変動を要因として約40か月の周期で好不況を繰り返すという考え方

②ジュグラー循環:設備投資を要因として約10年周期で好不況を繰り返すという考え方

③クズネッツ循環:建物の建て替えを要因として約20年周期で好不況を繰り返すという考え方

④コンドラチェフ循環:技術革新を要因として約50年周期で好不況を繰り返すという考え方

選択肢1. 景気循環の1周期は、景気の谷から山までである。

冒頭の説明の通り、景気の好不況の波を景気循環と言います。周期は谷から谷までの間(または山から山までの間)を指します。

選択肢2. 景気循環の転換点は、名目GDPの変化によって判断する。

名目GDPではなく、景気動向指数などの経済指標によって判断されます。

選択肢3. 景気循環の最も短い周期は、設備投資の変動が主な要因であると考えられている。

冒頭の説明の通り、最も短い変動要因は在庫変動です。

選択肢4. 景気の谷から山にかけての期間は、景気の拡張期である。

正解です。

まとめ

景気循環に関する出題でした。具体的な周期の考え方として、冒頭の説明にある4つの説を覚えておきましょう。

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02

(基本知識)

景気循環に関する問題です。

実質GDPの成長率は基本+で出ていることからもわかるように、国民所得は基本的には成長していきます。ただ、好況、不況が入れ替わりで波のようにやってきており、このサイクルを景気循環といいます。

この景気循環には4つの波があり、周期と循環の内容は以下の通りです。

コンドラチェフの波50年周期技術革新循環
クズネッツの波20年周期建築循環
ジュグラーの波10年周期設備投資循環
キチンの波3.3年周期在庫循環

選択肢1. 景気循環の1周期は、景気の谷から山までである。

景気の谷~谷、もしくは山~山になるため、誤り

選択肢2. 景気循環の転換点は、名目GDPの変化によって判断する。

名目GDPは短期、長期と頻繁に増減するため、転換点を図るのは難しい。よって誤り。

転換点に把握には経済指標を用いて判断される。

選択肢3. 景気循環の最も短い周期は、設備投資の変動が主な要因であると考えられている。

キチンの波の在庫循環であり、誤り

選択肢4. 景気の谷から山にかけての期間は、景気の拡張期である。

正しい

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03

景気循環に関する問題です。

選択肢1. 景気循環の1周期は、景気の谷から山までである。

不適切です。

景気循環の1周期は、景気の谷から谷または山から山までのことです。

選択肢2. 景気循環の転換点は、名目GDPの変化によって判断する。

不適切です。

景気循環の転換点は、各種経済指標で判断します。

選択肢3. 景気循環の最も短い周期は、設備投資の変動が主な要因であると考えられている。

不適切です。

景気循環の最も短い周期は、在庫変動が主な原因と考えられています。

選択肢4. 景気の谷から山にかけての期間は、景気の拡張期である。

適切です。

参考になった数3