中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
経済学・経済政策 問17

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和4年度(2022年) 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

完全競争と不完全競争における市場の特徴に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  完全競争市場の売り手は多数であるのに対して、独占的競争市場では売り手が少数である。
b  完全競争市場の売り手はプライス・テイカーであるのに対して、不完全競争市場における売り手はプライス・メイカーである。
c  完全競争市場の売り手が同質財のみを生産するのと同様に、不完全競争市場における売り手も同質財のみを生産する。
  • a:正  b:正  c:正
  • a:正  b:誤  c:誤
  • a:誤  b:正  c:正
  • a:誤  b:正  c:誤
  • a:誤  b:誤  c:正

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この過去問の解説 (3件)

01

(基本知識)

完全競争は多くの企業が市場に参入しており、競合しあうため、価格は限界費用と一致するところまで引き下げられ(P=MC)、参入者はプライステイカー(価格に対して影響力を持たない)として活動します。

一方、独占や寡占、独占的競争の不完全競争下では、企業はプライスメイカーとして消費者に対して力を持ち、一定程度、市場をコントロールできます。

また、完全競争市場では売り手は同質財(どこが作ったかは問われない)を産出しますが、不完全競争市場では差別財を生産し、消費者から見ると、どこが作ったかによって差別化されます。例えばブランドなどが当てはまります。IphoneなどのApple製品も他社と差別化されており、スマホというくくりでは同じ財ですが、差別財として独占的競争市場を築いています。

(選択肢評価)

a 独占的競争市場は企業は多数いるが、差別財等で価格に影響を持つ市場になります。よって誤りです。

b 他企業の動きに左右されず、価格も決めることができるため、正しい記載です。

c 不完全競争市場では差別財を生産することで、市場でのポジションを確保しています。よって誤り。

選択肢1. a:正  b:正  c:正

上記説明より、「a:誤  b:正  d:誤」となります。

選択肢2. a:正  b:誤  c:誤

上記説明より、「a:誤  b:正  d:誤」となります。

選択肢3. a:誤  b:正  c:正

上記説明より、「a:誤  b:正  d:誤」となります。

選択肢4. a:誤  b:正  c:誤

正解です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:正

上記説明より、「a:誤  b:正  d:誤」となります。

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02

完全競争市場と不完全競争市場を比較した場合の相違点に関する問題です。

選択肢の検討により解説します。

a:前半は正しいですが、独占的競争市場では売り手は多数存在します。但し完全競争市場と異なるのは、売り手の中にプライス・メイカーが存在し、市場をコントロールする点です。したがって誤りです。

b:正しいです。完全競争市場では売り手はプライス・テイカーとして市場価格を受け入れます。

c:不完全競争市場では差別財を生産することで市場をコントロールしますので誤りです。

以上から、正解は「a:誤 b:正 c:誤」です。

選択肢1. a:正  b:正  c:正

正解は「a:誤 b:正 c:誤」ですので誤りです。

選択肢2. a:正  b:誤  c:誤

正解は「a:誤 b:正 c:誤」ですので誤りです。

選択肢3. a:誤  b:正  c:正

正解は「a:誤 b:正 c:誤」ですので誤りです。

選択肢4. a:誤  b:正  c:誤

正解です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:正

正解は「a:誤 b:正 c:誤」ですので誤りです。

まとめ

完全競争市場と不完全競争市場の内容に関する問題でした。ミクロ経済学の基本論点ですのでしっかり押さえておきましょう。

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03

完全競争と不完全競争における市場の特徴に関する問題です。

a:不適切です。独占的競争市場でも売り手は多数いますが、差別化された製品を扱っており完全競争市場とは異なり、プライス・メイカーが存在します。

b:適切です。

c:不適切です。不完全競争市場における売り手は差別化された製品(差別財)を生産しています。

参考になった数3