中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
財務・会計 問4

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和4年度(2022年) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

外貨建取引に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 外貨建の金銭債権・債務、前払金・前受金については、決算日の直物為替レートにより換算する。
  • 為替差損益は、原則として営業外収益または営業外費用とする。
  • 在外支店の財務諸表項目の換算は、決算日の直物為替レートにより換算する。
  • 二取引基準とは、自国通貨と外国通貨で帳簿を作成することをいう。

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この過去問の解説 (3件)

01

外貨建取引に関する問題です。

外貨建取引の換算の仕方にも決まりがありますのでしっかり覚えましょう。

選択肢1. 外貨建の金銭債権・債務、前払金・前受金については、決算日の直物為替レートにより換算する。

外貨建の金銭債権・債務や前払金・前受金については、決算日ではなく取引発生日の直物為替レートを使用して換算しますので誤りです。

選択肢2. 為替差損益は、原則として営業外収益または営業外費用とする。

正解です。選択肢の説明の通りです。

選択肢3. 在外支店の財務諸表項目の換算は、決算日の直物為替レートにより換算する。

在外支店の財務諸表項目の換算は、原則は本店と同様の処理(取引日の為替レート)ですが、収益・費用項目については期中の平均相場によることもできます。したがって誤りです。

選択肢4. 二取引基準とは、自国通貨と外国通貨で帳簿を作成することをいう。

二取引基準とは、外貨建取引発生時の取引と決済時の取引をそれぞれ別個のものとして扱う考え方です。したがって誤りです。

まとめ

外貨建取引に関する問題でした。様々なルールがありますのでしっかり覚えましょう。

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02

外貨建取引の知識を問う問題です。

外貨建取引とは、取引に関係する売買価額や取引価額が、外国通貨により表示されている取引のことです。選択肢をひとつひとつ確認していきましょう。

選択肢1. 外貨建の金銭債権・債務、前払金・前受金については、決算日の直物為替レートにより換算する。

誤り

外貨建取引ではどのタイミングの為替レートを使用するかが重要になります。

決算日の直物為替レートにより換算するのではなく、決済されるタイミングのレートで換算します。例えば為替予約をしてある場合、その予約レートで換算します。

選択肢2. 為替差損益は、原則として営業外収益または営業外費用とする。

正しい

為替差損益は損益計算書にて、営業外費用または営業外利益に区分します。

知識として覚えておきましょう。

選択肢3. 在外支店の財務諸表項目の換算は、決算日の直物為替レートにより換算する。

誤り

在外支店の財務諸表項目の換算は、決算時の為替レート(カレントレート)を使用します。

これは直物為替レートとは異なります。

選択肢4. 二取引基準とは、自国通貨と外国通貨で帳簿を作成することをいう。

誤り

二取引基準とは、外貨建取引の処理方法の考え方で、外貨建取引そのものと、決済とを切り離して処理する考え方です。例えば、売買取引と、決済(売掛金・買掛金)を別に仕訳するのは、外貨建取引が二取引基準だからです。制度として採用されている記帳方法は二取引基準です。

参考になった数10

03

外貨建取引に関する問題です。

 

選択肢1. 外貨建の金銭債権・債務、前払金・前受金については、決算日の直物為替レートにより換算する。

不適切です。

外貨建の金銭債権・債務、前払金・前受金のレートは、決算日ではなく取引時の直物為替レートにより換算します。

選択肢2. 為替差損益は、原則として営業外収益または営業外費用とする。

適切です。

選択肢3. 在外支店の財務諸表項目の換算は、決算日の直物為替レートにより換算する。

不適切です。

原則として本店(国内)と同様の為替の換算を行います。

選択肢4. 二取引基準とは、自国通貨と外国通貨で帳簿を作成することをいう。

不適切です。

二取引基準とは、外貨建取引において、売買取引と決済取引を別個のものとして処理することです。

 

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