中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
財務・会計 問11

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和4年度(2022年) 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

当期はX5年4月1日からX6年3月31日の1年間である。決算整理前の機械勘定の残高は216,000円であるが、当期より直接控除法から間接控除法に記帳方法を変更する。この機械はX1年4月1日に取得したものであり、耐用年数10年、残存価額をゼロとする定額法により減価償却を行っている。
この機械の取得原価として、最も適切なものはどれか。
  • 216,000円
  • 237,600円
  • 360,000円
  • 432,000円

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この過去問の解説 (3件)

01

固定資産の減価償却に関する問題です。

直接控除法と間接控除法という用語が出ていますので解説します。

直接控除法とは、貸借対照表上の固定資産の残高を減価償却後の金額で表示する方法です。

間接控除法とは、貸借対照表上の固定資産の残高を取得価額により表示するとともに、減価償却累計額を併記して表示する方法です。

設問では、当期より直接控除法から間接控除法に変更するということですので、現在の機械勘定の残高は減価償却後の金額で表示されていることがわかります(但し決算整理前なので当期分の減価償却額は控除前の金額)。

以上を前提に取得価額を計算します。

①経過年数(前期まで)・・・X1年4月1日~X5年3月31日より4年経過(残り6年)

②毎期の原価償却額・・・216,000 ÷ 6年 = 36,000円

③取得価額・・・36,000 × 10年 = 360,000円

選択肢1. 216,000円

正解は360,000円ですので誤りです。

選択肢2. 237,600円

正解は360,000円ですので誤りです。

選択肢3. 360,000円

正解です。

選択肢4. 432,000円

正解は360,000円ですので誤りです。

まとめ

減価償却に関する問題でした。冒頭の説明事項をよく覚えてください。

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02

減価償却に関する問題です。

直接控除法とは、貸借対照表の資産の部における資産から減価償却相当額を差し引いた値を毎年計上する方法です。

間接控除法とは、資産の価額は取得価額のままで、減価償却累計額を併記します。

本問では、これまで直接控除法を採用していたが、間接控除法に変更するにあたり取得原価が必要になったという趣旨です。

耐用年数10年、残存価額をゼロの定額法で、4年経過時点で残高が216,000円のため、

毎年の減価償却費は、216,000÷(10-4)=36,000円

よって減価償却累計額は、36,000円×4年=144,000円ですので。

取得原価は、216,000円+144,000円=360,000円 となります。

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03

固定資産の会計処理に関する問題です。

取得原価をx、1年間の減価償却費をyと置いて連立方程式で解きます。

「耐用年数10年、残存価額をゼロとする定額法により減価償却を行っている。」

この記述から、y=1/10x①と表せます。

X1年4月1日から、X5年3月31日までの4年間は機械の簿価を直接法で計算してきました。

その残存価値は216,000円ですが、取得原価-4年間の減価償却累計となるため、

x-4y=216,000② と表せます。

①を②に代入して、

x-4/10x=216,000

x=360,000

よって取得原価は360,000円です。

選択肢1. 216,000円

上記説明より、最も適切な選択肢は360,000円となります。

選択肢2. 237,600円

上記説明より、最も適切な選択肢は360,000円となります。

選択肢3. 360,000円

正解です。

選択肢4. 432,000円

上記説明より、最も適切な選択肢は360,000円となります。

参考になった数4