中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
財務・会計 問17
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和4年度(2022年) 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
以下の資料に基づき計算したサステナブル成長率(内部留保のみを事業に投資した場合の純資産の成長率)として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資料】
売上高 :5,000万円
当期純利益:200万円
総資産 :4,000万円
純資産 :1,000万円
配当 :80万円
【資料】
売上高 :5,000万円
当期純利益:200万円
総資産 :4,000万円
純資産 :1,000万円
配当 :80万円
- 2%
- 3%
- 8%
- 12%
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この過去問の解説 (3件)
01
サステナブル成長率(持続可能成長率)に関する問題です。
企業価値評価において使われる指標のひとつで、外部資金に依存せずに内部投資のみで実現できる成長率のことを指します。
算出方法は内部留保率×資本利益率です。
聞き馴染みの薄い指標かもしれませんが、設問文の定義から、「内部留保を純資産で割るのかも?」と推測することができます。
企業価値評価の指標は様々あり、暗記しにくいですが、以下のフレームワークを用いると簡単に覚えられ、かつ応用が利きます。
配当/株式時価総額
利益/純資産
上左/上右 配当/株式時価総額=配当利回り
下左/下右 利益/純資産=ROE 自己資本利益率
上左/下左 配当/利益=配当性向
上右/下右 株式時価総額/純資産=PBR 株価純資産倍率
上左/下右 配当/純資産=DOE 株主資本配当率
上右/下左 株式時価総額/利益=PER 株価収益率
指標の名称を覚える、何を何で割るか覚える、他の指標と組み合わせたとき、約分で何が消えるか考える
この3点を意識して、上記フレームワークを活用すると、企業価値評価の苦手意識が無くなるかと思います。
【解法1】
定義通りに算出します。
内部留保率=1-配当性向 です。
配当性向=80/200=0.4、内部留保率=1-0.4=0.6・・・①
資本利益率=200/1000=0.2・・・②
①×②=0.12=12%
【解法2】
定義の式を展開します。
内部留保/利益×利益/純資産
約分により、内部留保/純資産 となります。
内部留保=当期純利益-配当=200-80=120
内部留保/純資産=120/1000=0.12=12%
サステナブル成長率は12%です。
上記説明より、最も適切な選択肢は12%です。
上記説明より、最も適切な選択肢は12%です。
上記説明より、最も適切な選択肢は12%です。
正解です。
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02
サステナブル成長率の計算方法は、内部留保のみを事業に投資した場合の純資産の成長率ですので、まずは内部留保を計算します。
当期純利益が200万円で、配当が80万円ですので、残るのは120万円となり、これが内部留保です。
この全額をすべて投資した場合、資産が120万円増加、負債に変動なしのため、純資産も120万円増加します。
よって、純資産の成長率は、(1,000万円+120万円)÷1,000万円ー100%=12%となります。
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03
サステナブル成長率は以下の公式で計算できます。
サステナブル成長率 = 内部留保率 × 自己資本利益率 × 100
※内部留保率 = (当期純利益 - 配当) / 当期純利益 × 100
自己資本利益率 = 当期純利益 / 自己資本 × 100
要するに当期純利益のうちどれだけ資本に回せて、それがどくらいの利益率が期待できるか、という考え方で計算します。
本問に当てはめると、
①内部留保率 = (200 - 80) / 200 × 100 = 60%
②自己資本利益率 = 200 / 1,000 × 100 = 20%
③サステナブル成長率 = 60% × 20% × 100 = 12%
となります。
正解は12%ですので誤りです。
正解は12%ですので誤りです。
正解は12%ですので誤りです。
正解です。
サステナブル成長率に関する問題でした。公式を知らないと解答できませんね。できなかった方はこの際覚えておきましょう。
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