中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
財務・会計 問20

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和4年度(2022年) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

先物取引および先渡取引に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 先物価格と現物価格の差は、満期日までの長さとは関連がない。
  • 先物取引では取引金額を上回る額の証拠金を差し入れる必要がある。
  • 先物取引における建玉は、清算値段により日々値洗いされる。
  • 先渡取引は、先物取引と異なり、ヘッジ目的に用いられることはない。

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この過去問の解説 (3件)

01

先物取引と先渡取引に関する知識問題です。

基礎知識として、先物は取引所で、定型的な取引を行う。先渡は相対で、定型化されていない、と覚えておきましょう。また、過去にも出題されていますので、確認しておきましょう。

選択肢1. 先物価格と現物価格の差は、満期日までの長さとは関連がない。

誤り

先物価格は、満期日までの長さや金利を考慮して現物価格から算出します。よって、満期日までの長さと関係があります。

選択肢2. 先物取引では取引金額を上回る額の証拠金を差し入れる必要がある。

誤り

証拠金の額は取引の額より低いです。

選択肢3. 先物取引における建玉は、清算値段により日々値洗いされる。

正しい

建玉(たてぎょく)とは取引約定後に反対売買されないまま残っている未決済分を言います。

この建玉について、価格変動によって生じる計算上の差損益を毎日計算しており、これを「値洗い」と言います。

選択肢4. 先渡取引は、先物取引と異なり、ヘッジ目的に用いられることはない。

誤り

ヘッジとはリスク回避のことですが、先物取引と先渡取引のどちらもリスク回避目的で行う取引です。

参考になった数17

02

先物取引等に関する問題です。

先物取引とは、ある商品を将来の日(決済日)に、取引時に決めた価額により取引することを言い、先渡取引もある商品を将来の日(決済日)に、取引時に決めた価額により取引することを言いますが、先物取引が市場を相手とした標準的な形態に基づく取引であるのに対し、先渡取引は1対1の相対取引であるということが異なります。

選択肢1. 先物価格と現物価格の差は、満期日までの長さとは関連がない。

先物価格と現物価格の差は満期日までの期間やその間の金利を考慮して決まりますので、誤りです。

選択肢2. 先物取引では取引金額を上回る額の証拠金を差し入れる必要がある。

証拠金は取引金額の一部を差し入れるものですので、誤りです。

選択肢3. 先物取引における建玉は、清算値段により日々値洗いされる。

正解です。建玉とは先物取引等において取引約定後に反対売買されずに残っている未決済分のものを言います。玉が決済されるまで金額が見直されます。

選択肢4. 先渡取引は、先物取引と異なり、ヘッジ目的に用いられることはない。

先渡取引でもヘッジ(リスク回避)目的に使用されますので、誤りです。

まとめ

先物取引等に関する問題でした。市場取引でので、普段聞きなれない言葉が出てきますが問題を解答するたびに覚えなおすとよいでしょう。

参考になった数8

03

先物取引および先渡取引に関する問題です。

選択肢1. 先物価格と現物価格の差は、満期日までの長さとは関連がない。

不適切です。

先物取引とは将来の決められた日に、決められた価格で取引を行うことです。よって満期日までの長さが長ければリスクは高まると考えられます。

選択肢2. 先物取引では取引金額を上回る額の証拠金を差し入れる必要がある。

不適切です。

証拠金は取引金額の一部を差し入れます。

選択肢3. 先物取引における建玉は、清算値段により日々値洗いされる。

適切です。

選択肢4. 先渡取引は、先物取引と異なり、ヘッジ目的に用いられることはない。

不適切です。

先渡取引は、先物取引と同様に将来の決められた日に、決められた価格で取引を行うことですが、決済方法が、先物取引は差金決済であるのに対して、先渡取引は現物決済となります。

参考になった数2