中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
企業経営理論 問30
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和4年度(2022年) 問30 (訂正依頼・報告はこちら)
流通チャネルの構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 流通チャネルの開閉基準とは、メーカーが取引をする各流通業者にどれだけの数の商品を卸すかの尺度であり、当該地域におけるメーカーの出荷総額に占める卸・小売の販売シェアを意味する。
- 流通チャネルの広狭基準とは、メーカーが特定地域内においてどれだけの数の小売企業を通じて自社の商品を販売するかの尺度であり、開放的流通、選択的流通、排他的流通に分けるために用いられる。
- 流通チャネルの長短基準とは、物流ルートの時間的・物理的長さに関する尺度であり、輸送と保管の機能を含めたロジスティクス全体の物流効率を考慮する際に用いられる。
- 流通チャネルの付加価値基準とは、卸段階と小売段階においてどれだけの付加価値が生み出されているかに関する尺度であり、卸段階と小売段階の販売額の比率として算出される。
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この過去問の解説 (3件)
01
流通チャネルの構造に関する問題です。
不適切です。
流通チャネルの開閉基準とは、流通業者がどれだけ特定のメーカーに依存しているかを示す尺度で、特定のメーカーのみと取引している場合は閉鎖的で、多数のメーカーと取引している場合は、開放的です。
適切です。
開放的流通とは幅広く流通させる方法で、選択的流通とは条件に適した企業に流通させる方法で、排他的流通とは取引数を制限し流通させる方法のことです。
不適切です。
流通チャネルの長短基準とは、物流ルートの段階の数に関する尺度のことです。
不適切です。
卸段階と小売段階の販売額の比率とは、小売段階での販売額に占める卸段階の販売額ですので、この比率が高ければ、多数の卸売業者が関係していることになります。
すなわち、物流ルートの段階の数に関する尺度ですので、流通チャネルの長短基準の1つとなります。
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02
流通チャネルの構造に関する問題です。用語の正確な理解が必要です。
開閉基準とは、流通業者から見て特定のメーカーとの取引にどの程度依存しているかという視点から見た尺度です。
正解です。
特定地域で自社製品の流通を託す流通業者の数の多寡を基準とするものです。
長短規準とは、物流経路における流通業者の段階数の多寡を基準とするものです。
付加価値基準とは、貿易管理等で使用される用語ですが、流通業界で使用される例はありません。
流通チャネルに関して使用される用語の内容の理解度を問う問題でした。本問で出てきた用語はしっかり整理しておきましょう。
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03
流通チャネルとは、製品が顧客に届くまでの経路のことを指します。
取引コストを左右したり、顧客の手元に届くまでのギャップや障害をクリアするためのものです。
各選択肢をそれぞれ解説します。
開閉基準とは、流通業者がメーカーとの取引にどの程度依存しているのかを基準として測るものです。
特定メーカーの製品のみを扱う場合は閉鎖的であり、様々なメーカーの製品を扱う場合は開放的と評価します。
そのため本選択肢は不正解です。
広狭基準の説明として適切であるため、本選択肢が正解です。
長短基準とは流通段階数を示すものです。
例えば、消費者に直販する場合のチャネルの長さは0になります。
介在する業者が増えるほど、チャネルの長さは長くなります。
そのため本選択肢は不正解です。
卸段階と小売段階の販売額の比率として算出されるものは長短基準です。
そのため本選択肢は不正解です。
専門的な知識も出てきていますが、基本的な知識を学習しておけば消去法などで、正解を絞り込むことができる問題でした。
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