中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
運営管理 問1

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和4年度(2022年) 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

管理指標に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 検査によって不適合と判断された製品の数を検査によって適合と判断された製品の数で除して、不適合品率を求めた。
  • 産出された品物の量を投入された主原材料の量で除して、歩留りを求めた。
  • 実績時間を標準時間で除して、作業能率を求めた。
  • 投下した労働量をその結果として得られた生産量で除して、労働生産性を求めた。
  • 副材料、消耗品、エネルギーなどの消費量を工数または製品量で除して、作業密度を求めた。

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この過去問の解説 (3件)

01

管理指標に関する問題です。指標の意味と計算式を覚えておきましょう。

選択肢1. 検査によって不適合と判断された製品の数を検査によって適合と判断された製品の数で除して、不適合品率を求めた。

不適切です。

不適合品率は、検査した製品のうち、不適合と判断された製品の数ですので、検査によって不適合と判断された製品の数を検査した製品の数で除した値となります。

選択肢2. 産出された品物の量を投入された主原材料の量で除して、歩留りを求めた。

適切です。

歩留りは、投入した量のうち、算出された品物の割合を示しています。

選択肢3. 実績時間を標準時間で除して、作業能率を求めた。

不適切です。

作業能率は、生産量をベースに求めますので、実績生産量を標準生産量で除して求めます。

選択肢4. 投下した労働量をその結果として得られた生産量で除して、労働生産性を求めた。

不適切です。

労働生産性は、労働量に対してどの程度の生産力があるかを示す値ですので、生産量を投下した労働量で除して求めます。

選択肢5. 副材料、消耗品、エネルギーなどの消費量を工数または製品量で除して、作業密度を求めた。

不適切です。

作業密度は、作業量をその作業にかけた時間で除して求めます。

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02

管理指標に関する問題です。設問にあるような各種比率の内容と求め方について整理しておきましょう。

選択肢1. 検査によって不適合と判断された製品の数を検査によって適合と判断された製品の数で除して、不適合品率を求めた。

不適合品率は、不適合と判断された製品の数を検査した個数の合計で除したものです。

選択肢2. 産出された品物の量を投入された主原材料の量で除して、歩留りを求めた。

正解です。

歩留りとは、算出量を投入量で除して求めたものです。

選択肢3. 実績時間を標準時間で除して、作業能率を求めた。

作業能率は標準時間を実績時間で除して求めます。

選択肢4. 投下した労働量をその結果として得られた生産量で除して、労働生産性を求めた。

労働生産性は、生産量を投下した労働量で除して求めます。

選択肢5. 副材料、消耗品、エネルギーなどの消費量を工数または製品量で除して、作業密度を求めた。

作業密度は、JISの定義によれば作業者の能力によってもたらされる能率を指します。

まとめ

管理指標の求め方に関する基本的な問題でした。内容を確実に理解しておきましょう。

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03

管理指標の中でも代表的なものの意味とその求め方を問われています。

各選択肢を解説します。

選択肢1. 検査によって不適合と判断された製品の数を検査によって適合と判断された製品の数で除して、不適合品率を求めた。

不適合とは、「規定要求事項を満たしていないこと」とJISに定義されています。

求め方は不適合製品の数を、製品の総数で除して求めます。

不適合品率 = 不適合品数 ÷ 製品総数

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. 産出された品物の量を投入された主原材料の量で除して、歩留りを求めた。

歩留りとは、「投入された種原材料の量と、その主原材料から実際に産出された品物の量との比率」とJISに定義されています。

計算式は以下のようになります。

歩留り率 = ( 産出された品物の量 ÷ 投入された主原材料の量 ) × 100

選択肢は歩留り率の求め方として適切であるため、本選択肢が正解です。

選択肢3. 実績時間を標準時間で除して、作業能率を求めた。

作業能率は、実績時間に対する標準時間の比で表されます。

計算式にすると以下のようになります。

作業能率 = ( 標準時間 ÷ 実績時間 ) × 100

選択肢は割る方と割れる方が逆であるため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. 投下した労働量をその結果として得られた生産量で除して、労働生産性を求めた。

生産性は、「投入量に対する産出量との比」とJISで定義されています。

労働生産性を求める式は下記のとおりです。

労働生産性 = 生産量 ÷ 投下した労働量

選択肢は割る方と割れる方が逆であるため、本選択肢は不正解です。

選択肢5. 副材料、消耗品、エネルギーなどの消費量を工数または製品量で除して、作業密度を求めた。

作業密度とは、単位時間あたりの作業を表しています。

選択肢の内容は作業密度の求め方として不適切であるため、本選択肢は不正解です。

まとめ

基本的な内容を問う問題でした。

管理指標はJISで定義されているものもあるような重要事項であるため、出題されたときは落ち着いて対処できるように学習しておきましょう。

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