中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
運営管理 問20
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和4年度(2022年) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
作業改善における改善案作成のための原則に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ある設備における1年間のチョコ停事例の発生件数に基づいて、改善対象の優先順序をブレーンストーミングによって決定した。
- 現在行われている検査項目について、5W1Hを活用し、まず最初に「How? Why?」の視点「どのようにしてその作業を行うのか?」を検討し、検査時間の短縮を実現した。
- 製品工程分析を実施し、動作経済の原則に基づいて作業順序を精査し、作業者の総移動距離が最小になるような配置に変更した。
- 倉庫の仕分け工程について作業者工程分析を行い、ECRSの原則に基づいて簡素化できる作業方法を発見し、作業時間の短縮を実現した。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は4です。
改善対象の優先順序を決定するには、パレート図が適しています。
パレート図は、ある結果を引き起こす要因について、どの要因が大きく占めているかを把握するのに適している図です。
なお、ブレーンストーミングとは、集団発想法とも呼ばれ、複数人で会議を行い、意見を出しあいながら、アイデアや意見を整理することです。
5W1Hとは、What(何を)、When(いつ)、Who(だれが)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのようにして)による問いかけで、検査項目の課題を見つけ、改善活動に活用します。
まず最初に、「What?Why?」の視点で「何を、なぜその作業を行うのか」を検討します。
動作経済の原則とは、できるだけ少ない労力で、できるだけ大きな成果を上げられるように、最良の作業動作を達成するための原則ですが、
本問で行うべき分析は、製品工程分析ではなく、作業者工程分析です。
ECRSの原則とは、作業工程の改善において、排除、結合、交換、簡素化の順で優先順位を示した原則です。
そのため、ECRSの原則に基づいて簡素化できる作業方法を発見することは適切です。
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02
生産管理に関する知識が問われています。
ブレーンストーミングを行っても改善対象の優先順位は決定できません。ブレーンストーミングとは会議の参加者が自由に意見を出すことです。
そのため本選択肢は不正解です。
5W1Hで最初の問いかけは、「What?Why?」で「その仕事はなぜ必要か」です。「How? Why?」は最後に問いかける内容のため、本選択肢は不正解です。
製品工程分析は工程図記号を用いて工程を分析することです。動作経済の原則は、少ない労力で大きな成果を上げられるような動作を規定する原則です。この両者を行ったとしても移動距離が最小になる配置はできないため、本選択肢は不正解です。
ECRSの原則とは、E Eliminate(排除:なくせいないか?)C Combine(結合:一緒にできないか?)、R Rearrange(交換:順番を変えられないか?)、S Simplify(簡素化:簡単にできないか?)の頭文字から名付けられている生産現場での改善を行う考え方です。
作業の工程短縮につながる分析ができるため、本選択肢が正解です。
生産管理についての基本的な知識が問われている問題でした。学習しておけば十分に得点できる問題だったと考えられます。
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03
作業改善の原則に関する問題です。
ブレーンストーミングは、発生件数に基づいて改善対象の優先順序を決定する手法ではありません。
ブレーンストーミングは、アイデア出しのための手法です。
現在行われている検査項目について、5W1Hを活用し、まず最初に「What? Why?」の視点「その作業をなぜ行うのか?」を検討し、検査時間の短縮を実現しました。
動作経済の原則では、生産物を対象とはしません。
正解の選択肢となります。
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