中小企業診断士の過去問
令和4年度（2022年）
運営管理 問21

正解は３です。

a.循環経済への移行には、プラスチック資源循環等の取組（3 R+Renewable）を促進することが重要です。

b.エコアクション２１とは、環境省が策定した日本独自の環境マネジメントシステム（EMS）です。

一般に、「PDCAサイクル」と呼ばれるパフォーマンスを継続的に改善する手法を基礎として、組織や事業者等が環境への取り組みを自主的に行うための方法を定めています。

エコアクション２１では、環境会計ではなく、環境レポートを公表することが義務付けられています。

c.酸素ではなく、水素が発電・産業・運輸など、幅広く活用されるカーボンニュートラルのキーテクノロジーと位置付けられています。

環境問題に関する問題です。

各選択肢の内容を確認してみます。

a:3 R＋Renewableとは循環型社会形成推進基本法により規定されている廃棄物を処理するプロセスです。同法は循環型社会を実現するために、国や事業者、国民の役割や取組を示しています。そのため本選択肢は正しいです。

b:エコアクション21とは日本独自の環境マネジメントシステムで、ISO14001を参考としながら、中堅・中小事業者も取り組みやすいように策定されています。しかし、環境会計の公表は義務化されていないため、本選択肢は誤りです。

c:キーテクノロジーとして位置付けられているものは水素のため本選択肢は誤りです。

環境問題に関する問題です。

サーキュラー・エコノミー、エコアクション21等の用語について知らない場合は手こずる可能性がありますが、bから正誤判断を行なうと事実上1択に絞り込むことができます。

a～cの正誤判断は、以下のとおりです。

a：サーキュラー・エコノミー（循環経済）への移行を推進するためには、あらゆる主体におけるプラスチック資源循環等の取組（3 R＋Renewable）を促進し、資源循環の高度化に向けた環境整備を進めることが重要である。

→正しい記述です。
 

b：エコアクション21は、中堅・中小事業者に配慮した、取り組みやすい継続的改善のためのPDCAサイクルを示しており、環境経営レポートを公表することを義務付けている。
 

c：水素は、発電・産業・運輸など、幅広く活用されるカーボンニュートラルのキーテクノロジーと位置付けられている。