中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
経営法務 問6(1)
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経営法務 令和4年度(2022年) 問6(1) (訂正依頼・報告はこちら)
以下の会話は、甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間で行われたものである。この会話に基づき下記の設問に答えよ。
甲氏:「最近、私の友人が株式会社を立ち上げました。私も、株式会社をつくって、事業をやりたいと思います。友人の株式会社は、公開会社ではない株式会社と聞きました。公開会社ではない株式会社とは、どのような会社ですか。」
あなた:「公開会社ではない株式会社とは、発行する全部の株式が譲渡制限株式である会社をいいます。」
甲氏:「公開会社ではない株式会社には、どのような特徴があるのでしょうか。」
あなた:「公開会社ではない株式会社の場合には、( A )。」
甲氏:「ありがとうございます。今後、実際に株式会社を設立する場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。」
あなた:「( B )。」
甲氏:「ありがとうございます。分からないことがあったら、またお伺いします。」
会話の中の空欄Aに入る記述として、最も適切なものはどれか。
甲氏:「最近、私の友人が株式会社を立ち上げました。私も、株式会社をつくって、事業をやりたいと思います。友人の株式会社は、公開会社ではない株式会社と聞きました。公開会社ではない株式会社とは、どのような会社ですか。」
あなた:「公開会社ではない株式会社とは、発行する全部の株式が譲渡制限株式である会社をいいます。」
甲氏:「公開会社ではない株式会社には、どのような特徴があるのでしょうか。」
あなた:「公開会社ではない株式会社の場合には、( A )。」
甲氏:「ありがとうございます。今後、実際に株式会社を設立する場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。」
あなた:「( B )。」
甲氏:「ありがとうございます。分からないことがあったら、またお伺いします。」
会話の中の空欄Aに入る記述として、最も適切なものはどれか。
- 議決権制限株式を発行するときは、発行済株式総数の2分の1以下までしか発行できません
- 社債を発行することはできません
- 剰余金の配当を受ける権利に関する事項について、株主ごとに異なる取扱いをする旨を定款で定めることができます
- 定款で株券を発行する旨を定めることはできません
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この過去問の解説 (3件)
01
剰余金の配当を受ける権利に関する事項について、株主ごとに異なる取扱いをする旨を定款で定めることができます が正解の選択肢となります。
問2でも、「公開会社ではない株式会社(=株式譲渡制限会社)」の設定で出題されています。中小企業の実態として株式譲渡制限会社が多いため、しっかり理解して得点源としたいところです。
公開会社ではこのような措置を取ることが定められていますが、株式譲渡制限会社には定められていません。
株式会社のため、社債を発行することはできます。
正解の選択肢となります。
定款で株券を発行する旨を定めることはできます。
なお、株券は不発行が原則です。(発行してはいけない、という意味ではありません。発行するかどうかは、企業が任意に定めることができます)
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02
正解は3です。
議決権制限株式とは、株主総会において、議決権を行使できる事項に制限のある株式のことです。
公開会社では、議決権制限株式の数が、発行済株式総数の2分の1を超えたときに、2分の1以下にするための措置をとる必要がありますが、公開会社ではない株式会社では、制限はありません。
公開会社ではない株式会社も、公開会社と同様に、社債を発行することができます。
会社法において、公開会社ではない株式会社は、剰余金の配当を受ける権利に関する事項で、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる、とされています。
公開会社ではない株式会社も、定款で株券を発行する旨を定めることができます。
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03
中小企業に多い公開会社ではない株式会社の特徴について基本的な事項を問う問題です。
各選択肢をそれぞれ解説します。
選択肢のような制限が課されているのは公開会社です。
公開会社の場合は、議決権制限株式の数が、発行済株式総数の2分の1を超える場合は、直ちに、その割合を2分の1以下にする措置を取らなければならないとされています。
そのため本選択肢は不正解です。
公開会社ではない株式会社も社債を発行することはできるため、本選択肢は不正解です。
選択肢のような内容を定款で定めることができるとされています。
株主ごとに異なる取り扱いをする株式を属人的株式と呼びます。
本選択肢が正解です。
会社法により株券の不発行が原則となっていますが、株券を発行すると定款で定めることも可能です。
そのため本選択肢は不正解です。
公開会社ではない株式会社の特徴は論点となりやすいポイントです。
本問で出題されている内容は理解できるように学習しておきましょう。
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