中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
経営情報システム 問9
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 令和4年度(2022年) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
経済産業省が2021年8月に公表した「DXレポート2.1」(DXレポート2追補版)では、デジタル変革後の新たな産業の姿やその中での企業の姿が提示されている。デジタル社会の実現に必要となる機能を社会にもたらすのがデジタル産業であるとしている。
「DXレポート2.1」におけるデジタル産業を構成する企業の類型として、最も不適切なものはどれか。
「DXレポート2.1」におけるデジタル産業を構成する企業の類型として、最も不適切なものはどれか。
- DXに必要な技術を提供するパートナー
- 企業の変革を共に推進するパートナー
- 共通プラットフォームの提供主体
- 新ビジネス・サービスの提供主体
- デジタル化を外部委託してコスト削減を図る企業群
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この過去問の解説 (3件)
01
不適切な選択肢を選ばせる問題となっています。
レポートの内容を知らなくても、選択肢から消去法で正誤判断できる内容なので、問題要求を見落とさずに無駄な時間を消費しないようにすることが重要です。
適切な選択肢です。
この類型の企業は、DXに必要な技術を獲得しようとする企業に対して、伴走支援を行う。例えば、次のような機能を有する。
・ トップノッチ技術者(最先端のIT 技術など、特定ドメインに深い経験・ノウハウ・技術を有する)の供給
・ デジタルの方向性、DXの専門家として、技術や外部リソースの組合せの提案
適切な選択肢になります。
この類型の企業は、DXを通じてビジネスモデルそのものの変革を目指す企業や、DX推進のための組織変革を目指す企業など、ビジネス面での変革を目指す企業に対して、「伴走支援」を行う。従来のユーザー企業とベンダー企業の関係性においては、ユーザー企業はベンダー企業へ開発を丸投げすることで内製することを避け、ベンダー企業はユーザー企業から言われたことしかやらず顧客への提案を避けるという関係性であった。ここでは、そういった関係性から脱し、相手に歩み寄って進むという意味を込めて「伴走支援」という表現を用いている。この類型の企業は、例えば、次のような機能を有する。
・ 新たなビジネスモデルを顧客とともに形成
・ DXの実践により得られた企業変革に必要な知見や技術の共有 ・ レガシー刷新を含めたDXに向けた変革の支援
適切な選択肢になります。
この類型の企業は、個別業界の共通プラットフォームや、業界横断の共通プラットフォームを提供する。例えば、次のような機能を有する。
・ 中小企業を含めた業界ごとの協調領域を担う共通プラットフォームのサービス化
・ 高度なIT 技術(システムの構築技術・構築プロセス)や人材を核にしたサービス化・エコシステム形成
適切な選択肢になります。
この類型の企業は、新たなビジネス・サービスを市場に供給する。プラットフォーム上のサービスを組み合わせて個別のサービスを実現することで、迅速な価値提供を可能とする。同時に、プラットフォームの活用により、環境の変化をプラットフォームが吸収することの恩恵を受けることができるため、持続性の高いサービスの提供が可能となる。さらに、プラットフォーム間の連携はプラットフォームを横断したサービスの連携を可能とするため、個別のサービスはより広範囲にスケールする可能性を享受できる。例えば、次のような機能を有する。
・ ITの強みを核としつつ、新ビジネス・サービスの提供を通じた社会への新たな価値提供
不適切な選択肢となります。
解説の説明は、「DXレポート2.1(DXレポート2追補版)(本文)からの引用になります。
(https://www.meti.go.jp/press/2021/08/20210831005/20210831005-2.pdf)
なお、レポートの14~15ページに記述があります。
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02
デジタル産業は、市場との対話の中で迅速に変化する必要性や、1社で対応できない多様な価値を結びつける必要性から、ネットワーク型の構造となりますので、デジタル産業を構成する企業は以下の4つに類型化されています。
①企業の変革を共に推進するパートナー
②DXに必要な技術を提供するパートナー
③共通プラットフォームの提供主体
④新ビジネス・サービスの提供主体
適切です。
適切です。
適切です。
適切です。
不適切です。
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03
「DXレポート2.1」(DXレポート2追補版)は以下のURLに掲載されています。
https://www.meti.go.jp/press/2021/08/20210831005/20210831005-1.pdf
3.4 デジタル産業の構造と企業類型(2/2)の【補足】 企業類型における企業例で、本問の内容について記述されています。
それぞれの選択肢をみていきます。
4つの企業類型の1つであるため適切な内容です。
そのため本選択肢は不正解です。
4つの企業類型の1つであるため適切な内容です。
そのため本選択肢は不正解です。
4つの企業類型の1つであるため適切な内容です。
そのため本選択肢は不正解です。
4つの企業類型の1つであるため適切な内容です。
そのため本選択肢は不正解です。
4つの企業類型に含まれていないため不適切な内容です。
そのため本選択肢が正解です。
「DXレポート2.1」そのものまで学習範囲に含めるのは難しいでしょうが、選択肢のデジタル化を外部委託してコスト削減を図る企業群は、外部委託するという点が不自然です。
その点からこの選択肢が正解と判断することは十分可能でした。
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