中小企業診断士の過去問
令和4年度(2022年)
中小企業経営・中小企業政策 問8(1)
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和4年度(2022年) 問8(1) (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1997年度から2018年度の期間について、中小企業の海外展開の推移を見た場合、直接投資を行う企業割合(直接投資企業割合)は( A )傾向、直接輸出を行う企業割合(直接輸出企業割合)は( B )傾向にあり、直接投資企業割合は直接輸出企業割合を一貫して( C )。
また、大企業と中小企業の直接輸出企業割合の推移を同じ期間で比較すると、大企業の直接輸出企業割合は中小企業を一貫して( D )おり、大企業と中小企業の直接輸出企業割合の格差は( E )。
なお、経済産業省「企業活動基本調査」の調査対象企業の規模は、従業者50人以上かつ資本金額または出資金額3,000万円以上である。直接輸出とは直接外国企業との取引を指す。
文中の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1997年度から2018年度の期間について、中小企業の海外展開の推移を見た場合、直接投資を行う企業割合(直接投資企業割合)は( A )傾向、直接輸出を行う企業割合(直接輸出企業割合)は( B )傾向にあり、直接投資企業割合は直接輸出企業割合を一貫して( C )。
また、大企業と中小企業の直接輸出企業割合の推移を同じ期間で比較すると、大企業の直接輸出企業割合は中小企業を一貫して( D )おり、大企業と中小企業の直接輸出企業割合の格差は( E )。
なお、経済産業省「企業活動基本調査」の調査対象企業の規模は、従業者50人以上かつ資本金額または出資金額3,000万円以上である。直接輸出とは直接外国企業との取引を指す。
文中の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- A:増加 B:増加 C:上回っている
- A:増加 B:増加 C:下回っている
- A:増加 B:横ばい C:上回っている
- A:横ばい B:増加 C:上回っている
- A:横ばい B:増加 C:下回っている
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この過去問の解説 (3件)
01
中小企業白書2021第1部(Ⅰ-151ページ)に記載があります。直接投資と直接輸出の理解、1997年度から2018年度の期間について問われている点がポイントです。
総務省のホームページによると、直接投資とは「投資先企業の経営の支配もしくは参画を目的としたもの」、直接輸出は「直接海外客先に輸出する取引形態」と説明されています。(出所:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc112510.html)
このことから、比較的取り組みやすく、短期間で結果が出るのは直接輸出であると考えられ、空欄Cは「直接投資企業割合は直接輸出企業割合を一貫して(下回っている)」となります。
次は、直接投資と直接輸出を行う企業割合の増減ですが、問われている期間が1997年度から2018年度であることに着目します。1990年代初頭にバブル経済が崩壊しており、1990年代後半には消費税の増税(3%→5%)、金融機関の破綻等が起こり、景気後退が鮮明となっていました。
また、国内市場は既に飽和状態となっていることに加えて、景気後退によるデフレが加速したことで、国内では安い価格でしか商品が売れなくなっていました。このことから、企業は海外の市場に活路を求めるようになります。
以上から、AとBはともに「増加」となります。
直接投資企業割合は直接輸出企業割合を一貫して下回っているため、不適切です。
正解の選択肢となります。
直接輸出を行う企業割合(直接輸出企業割合)は増加傾向にあり、また直接投資企業割合は直接輸出企業割合を一貫して下回っているため、不適切です。
直接投資を行う企業割合(直接投資企業割合)は増加傾向にあり、また直接投資企業割合は直接輸出企業割合を一貫して下回っているため、不適切です。
直接投資を行う企業割合(直接投資企業割合)は増加傾向にあるため、不適切です。
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02
経済産業省「企業活動基本調査」によると、1997年度から2018年度の期間について、中小企業の直接投資の割合は、1997年に8.6%だったが、2018年には15.0%になっており、その期間は上昇傾向にあります。また、直接輸出の割合は、1997年に16.4%だったが、2018年には21.4%になっており、その期間は上昇傾向にあります。
1997年度から2018年度の期間、一貫して直接投資の割合は、直接輸出の割合を下回っています。
なお、海外展開における直接投資とは、海外で事業活動を行うために海外の企業を買収したり、生産設備などに投資したりすることで、場合によっては、その企業の経営権を有することになります。
一方で、海外展開における直接輸出とは、海外へ輸出を行う企業が、海外に所在を置く取引先に直接販売することです。
そのため、海外展開では、直接輸出の方が、直接投資よりリスクが少なく、展開を行いやすいです。
上記説明より、cは「下回っている」となります。
正解です。
上記説明より、bは「増加」、cは「下回っている」となります。
上記説明より、aは「増加」、cは「下回っている」となります。
上記説明より、aは「増加」となります。
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03
中小企業の海外展開について、2021年中小企業白書の第1-3-5図にまとめられています。
直接投資も直接輸出も1997年度から一貫して上昇傾向にあり、直接投資企業の割合は直接輸出企業の割合を一貫して下回っていることが確認できます。
本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
企業にとってリスクなど比較的小さい直接輸出を行う企業の方が一貫して多いという結果です。
海外展開は重要な課題ととらえれているため、大企業だけではなく中小企業も海外展開を積極的に行えるような支援策が用意されています。
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