中小企業診断士の過去問 令和5年度(2023年) 経済学・経済政策 問3
この過去問の解説 (2件)
まず、日本とアメリカにおける家計の金融資産構成の違いの特徴を押さえておきましょう。
・現金・預金:
日本では、5割程度と、多くの割合を占めているのが特徴です。一方、アメリカでは1割~2割程度と、日本よりも低いです。
・株式等
日本では、株式や投資信託等のリスク性資産への投資が欧米よりも広がっていない状況にあります。日本の投資商品の構成比は少なく、アメリカは大きい特徴があります。
・保険・年金・定型保証
保険・年金・定型保証は、日本とアメリカを総合的に比較すると、大きな差異は見られません。しかしながら、詳細を検証すると、年金においてはアメリカが高水準であり、一方で日本は低水準である一方、保険においてはアメリカがほとんど存在せず、日本が高水準であるという分布が見受けられます。これは、アメリカが年金にも積極的な運用を行っているのに対し、日本では企業型確定拠出年金において個人が自己運用する割合が高く、現預金での保守的な運用が主流であることに起因しています。保険と年金が別の軸として問われた場合は、以上を踏まえておくとよいでしょう。
つぎに、グラフの傾向を捉えます。ざっくりと捉えると、以下の通りとなっていることが分かります。
a: 日本>アメリカ
b: 日本<アメリカ
c: 日本=アメリカ
このグラフ結果を、先の特徴に当てはめると、
a: 日本>アメリカ →現金・預金
b: 日本<アメリカ →株式等
c: 日本=アメリカ →保険・年金・定型保証
と結び付けられるのが分かります。
aは日本で最も比率の高い金融資産であるため、現金・預金が該当します。
次にbはアメリカで最も高い金融資産のため株式等です。
最後のcは残る選択肢の保険・年金・定型保証となります。
正しい選択肢の組み合わせは、 a:現金・預金 b:株式等 c:保険・年金・定型保証 です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
該当するグラフを事前に知らなくても、報道などの情報で正解を推測することはできました。
本問では経済学の問題でよく出題される時事問題の一つであるため、復習の必要性は他の問題と比較して低いといえます。
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