中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
経済学・経済政策 問4

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和5年度(2023年) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

国民経済計算においてGDPに含まれる要素として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

a  農家の自家消費
b  持ち家の帰属家賃
c  家庭内の家事労働
d  政府の移転支出
  • aとb
  • aとc
  • aとd
  • bとc
  • bとd

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

GDPは、国で一定期間内に新たに生み出された財・サービスの付加価値の総額のことです。

新たに生み出された財・サービスの付加価値の総額であるため、新たに生み出されたものではない家庭内の家事労働政府の移転支出は、GDPに含まれません

国民経済計算において帰属計算という考え方があります。

財貨・サービスの提供ないし享受に際して実際には市場でその対価の受払が行われていなくても、あたかも取引が行われたかのようにみなして擬制的に取引計算を行うことです。

本問の選択肢では、農家の自家消費と持ち家の帰属家賃がこの計算に該当します

正しい選択肢の組み合わせは、 農家の自家消費と持ち家の帰属家賃(aとb)です。

選択肢1. aとb

農家の自家消費は、市場で売却して収入を得て、その収入で市場から購入して消費したと擬制的に計算してGDPに含めます

持ち家の帰属家賃は、市場で誰かに貸して収入を得て、その収入でその家を借りて住んでいると擬制的に計算してGDPに含めます

本選択肢が正解です。

選択肢2. aとc

家庭内の家事労働は市場で取引はされないため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. aとd

政府の移転支出とは、生活保護費や年金の支払いなど民間から政府への反対支出を伴わない一方的な政府からの支出であるため、GDPには含まれません。

本選択肢は不正解です。

選択肢4. bとc

本選択肢は不正解です。

選択肢5. bとd

本選択肢は不正解です。

まとめ

GDPは過去にも問われることが多かった論点ですので今後も出題が予想されます。

正解できるように学習しておきましょう。

参考になった数21

02

a. 農家の自家消費:国民経済計算においては、生産された最終財やサービスの市場価格を計測することが求められます。農家が自家消費する場合でも、それは市場での価格に相当する価値と見なされ、GDPに含まれます。

b. 持ち家の帰属家賃:住宅の帰属家賃は、住宅所有者が自らの住宅を利用している場合でも、市場での賃貸価格に相当するものと見なされ、GDPに加算されます。これは住宅サービスの市場価値を反映しています。

その他の選択肢(cとd)は、国民経済計算の観点からは市場での取引とは直接関連しないため、GDPには含まれません。

参考になった数16