中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
経済学・経済政策 問12
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和5年度(2023年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
下図は、開放経済下における小国のマクロ経済モデルを描いている。この図に基づいて、下記の設問に答えよ。
この国が変動為替レート制を採用しているとき、GDPの変化に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 政府支出の増加は、IS曲線を右方にシフトさせるが、自国通貨高による純輸出の減少によってその効果は相殺され、自国のGDPに影響しない。
b 政府支出の増加は、自国通貨高を防ぐための名目貨幣供給の増加を伴って、自国のGDPを増加させる。
c 名目貨幣供給の増加は、LM曲線を右方にシフトさせるが、自国通貨安を防ぐための名目貨幣供給の減少によってその効果は相殺され、自国のGDPに影響しない。
d 外国利子率の低下は、海外からの資本流入によって自国通貨高を招き、自国のGDPを減少させる。
この国が変動為替レート制を採用しているとき、GDPの変化に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 政府支出の増加は、IS曲線を右方にシフトさせるが、自国通貨高による純輸出の減少によってその効果は相殺され、自国のGDPに影響しない。
b 政府支出の増加は、自国通貨高を防ぐための名目貨幣供給の増加を伴って、自国のGDPを増加させる。
c 名目貨幣供給の増加は、LM曲線を右方にシフトさせるが、自国通貨安を防ぐための名目貨幣供給の減少によってその効果は相殺され、自国のGDPに影響しない。
d 外国利子率の低下は、海外からの資本流入によって自国通貨高を招き、自国のGDPを減少させる。
- a:正 b:誤 c:正 d:正
- a:正 b:誤 c:正 d:誤
- a:正 b:誤 c:誤 d:正
- a:誤 b:正 c:誤 d:正
- a:誤 b:正 c:誤 d:誤
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この過去問の解説 (2件)
01
a:正
政府支出の増加はIS曲線を右方にシフトさせ、それによって利子率が下がります。しかし、同時に自国通貨が高くなると、純輸出が減少する傾向があります。この純輸出の減少が政府支出の効果を相殺し、最終的には自国のGDPには影響しないと考えられます。
b:誤
政府支出の増加が自国通貨高を防ぐための名目貨幣供給の増加を伴う場合でも、自国通貨の上昇は避けられません。自国通貨高が生じると、純輸出が減少し、その影響でGDPが増加することは期待できません。
c:誤
名目貨幣供給の増加がLM曲線を右にシフトさせ、これによって利子率が上昇する一方で、自国通貨安を防ぐために名目貨幣供給を減少させる可能性があるため、その効果は相殺されず、GDPには影響を与える可能性があります。
d:正
外国利子率の低下は、海外からの資本流入を招き、自国通貨を高くする可能性があります。通貨高が生じると、純輸出が減少し、それがGDPを減少させる影響を持つことが期待されます。
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02
IS-LM-BP分析とは、IS曲線とLM曲線に、国際収支が均衡する点の組み合わせを表すBP曲線を加えて、財市場と金融市場と国際収支の影響を表しています。
各選択肢をそれぞれ解説します。
a
政府支出の増加から始まる一連の動きは、選択肢のとおりとなるため、本選択肢は正しいです。
b
選択肢のような動きをするのは、変動為替レートではなく固定為替レートです。
固定為替相場ではIS曲線の右方シフト後に、中央銀行が自国通貨を増やすため名目貨幣供給量を増加させるのでLM曲線も右方シフトします。
その結果GDPが増加するため、本選択肢は誤りです。
c
選択肢のような動きをするのは、変動為替レートではなく固定為替レートです。
その点を除けば正しいのですが、本選択肢は誤りです。
d
選択肢のとおりの動きと結果となるため、本選択肢は正しいです。
正しい選択肢の組み合わせは、 a:正 b:誤 c:誤 d:正 です。
本選択肢は誤っています。
本選択肢は誤っています。
本選択肢は正しいです。
本選択肢は誤っています。
本選択肢は誤っています。
IS-LM-BP分析も重要論点であるため、本問も復習して学習しておきましょう。
その際には図を描いたり、線を書き加えたりなど手を動かして学習するようにすると効果が高いです。
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