中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
経済学・経済政策 問18
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和5年度(2023年) 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
ワインとチーズという2財を生産するために、2つの生産要素である資本と労働をどのように配分するかという問題を考える。
縦軸に資本の賦存量、横軸に労働の賦存量をはかった下図では、OWがワインを生産するのに両生産要素の投入量がともに0の状態、同様にOCがチーズを生産するのに両生産要素の投入量がともに0の状態である。したがって、ボックスの中の任意の点は、これら2財の生産に投入される資本と労働の配分パターンを表している。
ワインとチーズの等産出量曲線がそれぞれ図のように示されているとすると、2財の生産に投入される両生産要素の配分パターンに関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 点Aでは、パレート効率が実現している。
b 点Dは点Cよりもチーズの生産量が多い。
c 点Bから点Cへの変化は、生産の効率性を改善する。
d 点Eでは、2財の生産において資本と労働の技術的限界代替率が等しい。
縦軸に資本の賦存量、横軸に労働の賦存量をはかった下図では、OWがワインを生産するのに両生産要素の投入量がともに0の状態、同様にOCがチーズを生産するのに両生産要素の投入量がともに0の状態である。したがって、ボックスの中の任意の点は、これら2財の生産に投入される資本と労働の配分パターンを表している。
ワインとチーズの等産出量曲線がそれぞれ図のように示されているとすると、2財の生産に投入される両生産要素の配分パターンに関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 点Aでは、パレート効率が実現している。
b 点Dは点Cよりもチーズの生産量が多い。
c 点Bから点Cへの変化は、生産の効率性を改善する。
d 点Eでは、2財の生産において資本と労働の技術的限界代替率が等しい。
- a:正 b:正 c:正 d:誤
- a:正 b:誤 c:正 d:誤
- a:正 b:誤 c:誤 d:正
- a:誤 b:正 c:誤 d:正
- a:誤 b:誤 c:正 d:誤
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この過去問の解説 (2件)
01
パレート最適についての出題です。
パレート最適とは、本問では2つの財が無駄なく分配された状態を指します。
各選択肢をそれぞれ解説します。
a
点Aではパレート最適は実現していないため、本選択肢は誤っています。
b
点DとCを比較すると、点Cではチーズの等産出量曲線が原点に近づいているため生産量は少ないことになります。
そのため本選択肢は誤っています。
c
点BとCは、ワインにおいては同じ等産出量曲線上での移動になるため産出量は変わりません。
対してチーズにおいては、原点から離れた等産出量曲線に移動しているため、生産量が多くなっています。
チーズの生産の効率性は改善していることなるので、本選択肢は正しいです。
d
技術的限界代替率とは、労働投入量を1単位増加させた場合に、生産量を一定に維持するためには資本投入量を何単位減少させる必要があるのかを意味しています。
点Eでは技術的限界代替率は等しくないため、本選択は誤っています。
正しい選択肢の組み合わせは、 a:誤 b:誤 c:正 d:誤 です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
落ち着いて取り組めば正解を絞り込むこともできますが、本問は難易度が高いため復習の必要性は高いとは言えません。
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02
PPF(Production Possibility Frontier)は、生産可能性フロンティアを指します。これは、ある経済体が限られた資源や生産要素を使用して異なる財やサービスを生産する際の可能な組み合わせを示すグラフや図で表現されます。
縦軸に1つの財(例えばワイン)、横軸にもう1つの財(例えばチーズ)をとり、それぞれの生産量を表す点を結んで描かれることが一般的です。各点が表すのは、資源や技術の限界を考慮して生産できるワインとチーズの量です。
PPFは通常、資源が限られている場合に生産ができる組み合わせを示し、その曲線上の点は効率的な生産点を表します。曲線の外側にある点は、現在の技術や資源では到達できないレベルの生産を示しており、曲線上の点は資源の効率的な利用を示しています。
PPFは機会費用の概念を理解する上で重要であり、異なる財やサービスの代替関係を示すものとして経済学で広く使用されています。
以上のことを念頭におき、各記述の正誤を確認します。
a:誤りです。点AがPPFに接しているからといって、それが必ずしもパレート効率を意味するわけではありません。PPF上の点Aであっても、実際の需要や市場条件によっては、より望ましい配分が存在する可能性があります。
b:誤りです。点Dが点Cよりも右側に位置していることから、ワインとチーズの両方の生産が増加していることが示されます。ただし、具体的な生産量に関しては言及されておらず、ワインとチーズの比較はできません。
c:正しいです。点Bから点Cへの変化は、PPF上の動きであり、これは生産の効率性を改善することを示しています。なぜなら、同じ資本と労働の合計量でより多くのワインとチーズを生産できるためです。
d:誤りです。点EがPPFの外にある場合、それはワインとチーズの生産において資本と労働の技術的限界代替率が等しいことを示すわけではありません。
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