中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
財務・会計 問25

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和5年度(2023年) 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、手数料、金利などは考えないこととする。

現在の為替相場(直物)は1ドル130円である。3か月後にドル建てで商品の仕入代金1万ドルを支払う予定の企業が、1ドル131円で1万ドルを買う為替予約(3か月後の受け渡し)を行うとする。このとき、3か月後の為替相場(直物)が134円になると、為替予約をしなかった場合に比べて円支出は( A )。他方、3か月後の為替相場(直物)が125円になると、為替予約をしなかった場合に比べて円支出は( B )。
  • A:3万円多くなる  B:6万円少なくなる
  • A:3万円少なくなる  B:6万円多くなる
  • A:4万円多くなる  B:5万円少なくなる
  • A:4万円少なくなる  B:5万円多くなる

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この過去問の解説 (2件)

01

為替予約をした場合には予約時の為替レートで取引が成立するため、3か月後の為替相場がどのように変動しても、予約時のレートで1万ドルを購入できるという利点があります。

1. 3か月後の為替相場が134円になる場合:

- 為替予約をした場合:1万ドル × 131円 = 1,310,000円

- 為替予約をしなかった場合:1万ドル × 134円 = 1,340,000円

- 差額:1,340,000円 - 1,310,000円 = 30,000円少なくなる

2. 3か月後の為替相場が125円になる場合:

- 為替予約をした場合:1万ドル × 131円 = 1,310,000円

- 為替予約をしなかった場合:1万ドル × 125円 = 1,250,000円

- 差額:1,310,000円 - 1,250,000円 = 60,000円多くなる

従い、A:3万円少なくなる  B:6万円多くなる が正解です。

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02

為替予約とは、原資産が通貨である先物取引に該当します

為替予約を行うと、将来の取引の価格が固定されるため、売買価格の変動リスクを回避することができます

為替予約をした場合と、しなかった場合の支出をそれぞれ計算します。

 

為替予約をした場合

1ドル131円で1万ドルを買うことになるため支出は以下のようになります。

131円 x 1万ドル = 131万円

 

為替予約をしなかった場合

1ドル134円になったとすると支出は次のようになります。

134円 x 1万ドル = 134万円

 

1ドル125円になるときの支出も計算します。

125円 x 1万ドル = 125万円

 

為替予約をしないで、1ドル134円になった場合と比較すると、円支出は30,000円少なくなります。

為替予約をしないで、1ドル125円になった場合と比較すると、円支出は60,000円多くなります。

 

正しい選択肢の組み合わせは、 A:3万円少なくなる B:6万円多くなる です。

選択肢1. A:3万円多くなる  B:6万円少なくなる

本選択肢は不正解です。

選択肢2. A:3万円少なくなる  B:6万円多くなる

本選択肢が正解です。

選択肢3. A:4万円多くなる  B:5万円少なくなる

本選択肢は不正解です。

選択肢4. A:4万円少なくなる  B:5万円多くなる

本選択肢は不正解です。

まとめ

解説ではそれぞれの場合の円支出総額を計算しましたが、試験では時間短縮のためにそれぞれのレートでの差損と差益を割り出して、円支出の差額を計算することでも解答できます。

1ドル131円と1ドル134円の場合では、3円の為替差益が発生するため、3円 x 1万ドルで30,000円の差益、円支出が少なくなるという考え方です。

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