中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
企業経営理論 問15
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和5年度(2023年) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
T. バーンズとG.M. ストーカーは、外部環境の安定性の程度と組織内部の管理システムの関係性を検討し、「機械的管理システム」と「有機的管理システム」という2つの管理システムのモデルを提唱した。
これらのモデルの対比に関する記述として、最も適切なものはどれか。
これらのモデルの対比に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 機械的管理システムでは、有機的管理システムよりも上司への服従が強調される。
- 機械的管理システムでは、有機的管理システムよりも水平的なコミュニケーションによる助言や相談がよくなされる。
- 有機的管理システムでは、機械的管理システムよりも個々のタスクは抽象的な性質を帯びている。
- 有機的管理システムでは、機械的管理システムよりもその組織に特有な知識やスキルが重要視される。
- 有機的管理システムでは、機械的管理システムよりも役割に関する責任が詳細に定められる。
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この過去問の解説 (3件)
01
「機械的管理システム」と「有機的管理システム」の対比に関する問題です。
機械的、有機的という日本語の意味合いから、ある程度イメージはしやすいと思われます。
対比の論点では、用語を入れ替えて引っ掛け問題を作りやすいという特徴があり、本問ではその特徴がよく現れています。
正解の選択肢となります。
有機的管理システムでは、機械的管理システムよりも水平的なコミュニケーションによる助言や相談がよくなされます。
機械的管理システムでは、有機的管理システムよりも個々のタスクは抽象的な性質を帯びています。
機械的管理システムでは、有機的管理システムよりもその組織に特有な知識やスキルが重要視されます。
機械的管理システムでは、有機的管理システムよりも役割に関する責任が詳細に定められます。
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02
「機械的管理システム」と「有機的管理システム」に関する問題です。
機械的管理システムとは、ルールや規則が明確な組織で権限は経営幹部にあります。
有機的管理システムとは、権限や責任が明確ではなく、現場に権限が委譲されています。
適切です。
不適切です。
有機的管理システムのほうが水平的なコミュニケーションによる助言や相談がよく行われます。
不適切です。
有機的管理システムでは、権限が委譲されている分、個々のタスクは明確です。
不適切です。
機械的管理システムのほうがその組織に特有な知識やスキルが重要視されます。
不適切です。
機械的管理システムのほうが役割に関する責任が詳細に定められています。
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03
機械的管理システムとは、職能的に専門化・細分化されていて、責任と権限が明確で非人格的な命令系統や階層化が整っている官僚・集権的管理システムのことです。
有機的管理システムは、役割が明記されておらず責任と権限の関係が柔軟に変化し、横のコミュニケーションが密で、状況の変化にも対応できる分権的な組織を意味しています。
上記を踏まえて各選択肢を解説していきます。
機械的管理システムは階層化が徹底しているため、上司への服従が強調されます。
そのため本選択肢が正解です。
機械的管理システムは垂直方向の指揮・命令が主なコミュニケーションです。
水平的なコミュニケーションが活発なのは、有機的管理システムです。
そのため本選択肢は不正解です。
有機的管理システムにおいて、個々のタスクは具体的な目標と結びついているため抽象的な性質は帯びているとは言えません。
対して、機械的管理システムでのタスクは全体の目標といったものと関連性が低いため、個々のタスクは抽象的です。
そのため本選択肢は不正解です。
有機的管理システムで重要視されるのは部門横断的な知識やスキルです。
その組織に特有な知識やスキルが重要視されるのは、機械的管理システムです。
そのため本選択肢は不正解です。
機械的管理システムでは責任や権限が明確であることから、役割に関する責任が詳細に定められることになります。
有機的管理システムは責任や権限の関係が柔軟であるため、役割に関する責任も柔軟になります。
そのため本選択肢は不正解です。
外部環境に合わせてどちらの管理システムを採用するかの判断が変わる特徴もあります。
外部環境が安定していれば機械的管理システムを採用し、不確実性が高い場合は有機的管理システムを取ります。
本問は学習できていなくても機械的と有機的という言葉のイメージから、正しい選択肢を絞り込むことができたかもしれませんが、同じ論点の問題が出題されたこともあるため、本問を復習して対応できるように学習しておきましょう。
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