中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
企業経営理論 問21
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和5年度(2023年) 問21 (訂正依頼・報告はこちら)
資源依存パースペクティブでは、組織がさまざまな資源をステークホルダー(利害関係者)に依存していることに注目している。
メーカーであるA社が、事業活動に必要な原料Xを、Xのみを製造販売しているB社から継続的に購買している場合に、両社間に生じうるパワー関係に関する記述として、資源依存パースペクティブの観点から、最も不適切なものはどれか。
メーカーであるA社が、事業活動に必要な原料Xを、Xのみを製造販売しているB社から継続的に購買している場合に、両社間に生じうるパワー関係に関する記述として、資源依存パースペクティブの観点から、最も不適切なものはどれか。
- A社がB社以外の他社から原料Xをどの程度購買しているかどうかが、両社間のパワー関係に大きな影響を与える可能性がある。
- A社が保有している機械設備の資産評価額が、B社が保有する機械設備の資産評価額よりも相対的に大きいことが、両社間のパワー関係に大きな影響を与える可能性がある。
- B社の販売量全体におけるA社向けの販売量が占める比率が、両社間のパワー関係に大きな影響を与える可能性がある。
- 原料Xの販売についてのB社の自由裁量に関して法律などによる制約があるかどうかが、両社間のパワー関係に大きな影響を与える可能性がある。
- 原料Xを入手できなくてもさほど大きな問題が生じずにA社が事業活動を営むことができるかどうかが、両社間のパワー関係に大きな影響を与える可能性がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
資源依存パースペクティブとは、相手から自分が必要な資源を得ることは大きなメリットではありますが、その関係に依存しすぎると相手にパワーを与えすぎることにもなりかねないとする考え方です。
依存度を決定する要因には以下のようなものがあります。
1.相手の持つ資源の自組織における重要度
2.1の資源に対する相手の自由裁量や能力の程度
3.1の資源のコントロール集中度
本問は不適切な選択肢を選ぶ問題ですのでその点を間違いないように注意してください。
それぞれの選択肢を解説します。
原料XをB社に集中していて、他の仕入先がない場合はB社の急な値上げや供給量制限に対抗できないため、B社のパワーが大きくなることになります。
本選択肢は適切な説明であるため不正解です。
機械設備の資産評価額は両者のパワーに影響を与えません。
本選択肢が不適切な内容であるため、本選択肢が正解です。
B社の販売先に占めるA社の割合が高いと、A社がB社に対してパワーを持つことになります。
本選択肢は適切な説明であるため不正解です。
B社が消費先に供給しなくてはならないと義務付けられている場合は、A社に対して供給量をコントロールできないためパワーを持つことができなくなると考えられます。
本選択肢は適切な説明であるため不正解です。
原料Xの必要性が低いとA社に対してパワーを持つことはできなくなります。
本選択肢は適切な説明であるため不正解です。
本問はまず不適切な選択肢を選ぶよう求められている点を間違えないようにすることが大切でした。
不適切な選択肢は比較的判断しやすい内容でしたので、上記を間違えなければ正解は十分できる問題です。
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02
組織間の力関係に関する問題です。
「最も不適切なもの」を選択させる設定になっていることに注意して下さい。
「資源依存パースペクティブ」と記述されていますが、ポーターの5フォース分析でも対応可能です(売り手の交渉力)。
正しい記述のため、本問では不適切な選択肢となります。
両社の機械設備の資産評価額の大小が、事業活動に必要な原料Xを調達するうえで両社間のパワー関係に大きな影響を与えるとは考えにくいです。
したがって、正解の選択肢となります。
正しい記述のため、本問では不適切な選択肢となります。
正しい記述のため、本問では不適切な選択肢となります。
正しい記述のため、本問では不適切な選択肢となります。
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03
資源依存パースペクティブに関する問題です。
適切です。
不適切です。
機械設備の資産評価額はXの取引と関係がありません。
適切です。
B社がどの程度A社に依存しているかは大きく関係します。
適切です。
適切です。
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