中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
運営管理 問5

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和5年度(2023年) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

循環型社会形成推進基本法における再使用の定義に区分される記述の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  インクジェットプリンタのカートリッジを回収して洗浄し、インクを充填(じゅうてん)して販売した。
b  飲み終わったビール瓶を回収し、溶解して再生した。
c  ペットボトルを回収して衣類の原料として活用した。
d  回収されたテレビを分解して一部の部品を取り出し、他のテレビの修理に使用した。
  • aとb
  • aとbとd
  • aとd
  • bとcとd
  • cとd

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この過去問の解説 (3件)

01

循環型社会形成推進基本法に関する問題です。

循環型社会形成推進基本法では、「再使用」と「再生利用」が以下のように定義されています。

・この法律において「再使用」とは、次に掲げる行為をいう。

 循環資源を製品としてそのまま使用すること(修理を行ってこれを使用することを含む。)。

 循環資源の全部又は一部を部品その他製品の一部として使用すること。

・この法律において「再生利用」とは、循環資源の全部又は一部を原材料として利用することをいう。

 

「再使用」と「再生利用」の違いとしては、「再使用」は加工せずにそのまま使用するのに対して、「再生利用」は加工して原材料として使用します。

 

a.再使用に該当します。

b.再生利用に該当します。

c.再生利用に該当します。

d.再使用に該当します。

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02

循環型社会形成推進基本法に関する問題です。

 

3R(リユース、リデュース、リサイクル)により資源を循環させ、廃棄するしかない場合でも可能な限り環境に負荷をかけないように処理する(環境への影響を最小限にとどめる)ことが、循環型社会形成推進基本法の目的です。

 

本問では、再使用(リユース)の定義に区分される記述の組み合わせを正答させることが求められています。

 

a.インクジェットプリンタのカートリッジを回収して洗浄し、インクを充填(じゅうてん)して販売

→「リユース」に該当します。

b.飲み終わったビール瓶を回収し、溶解して再生

「リサイクル」に該当します。

c.ペットボトルを回収して衣類の原料として活用

→「リサイクル」に該当します。

d.回収されたテレビを分解して一部の部品を取り出し、他のテレビの修理に使用

→「リユース」に該当します。

 

リユースはそのまま再利用しているのに対して、リサイクルは再生産している点が異なります。またリデュースとは、製品を製造する際に使用する資源の量を少なくすることや廃棄物の発生を少なくすることを意味します。

 

bはビール瓶を溶解しており、cはペットボトルを(記述はありませんが、粉砕等を経て)衣類の原料としています。もし、ビール瓶を溶解せず、瓶を洗浄後にビールを充填して再使用するのであればリユースになります。

選択肢1. aとb

bが誤りです。

選択肢2. aとbとd

bが誤りです。

選択肢3. aとd

正解の選択肢となります。

選択肢4. bとcとd

bとcが誤りです。

選択肢5. cとd

cが誤りです。

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03

正解は、「aとd」です。

 

【基礎知識】

循環型社会形成推進基本法における再使用に当てはまるものを問う問題です。

 

循環型社会形成推進基本法は、廃棄物の発生を抑制し、循環資源はできる限り3R(リデュース、リユース、リサイクル)を実施することで資源を循環させる仕組みを作り、環境への負荷を最小限に抑えた社会を目指すことを目的に2001年に施行されました。

 

法のポイントは以下の通りです。

①処理の優先順位を法定化

3Rを優先的に実施しますが、以下の優先順位で処理を行うとしています。

発生抑制(Reduce)⇒再使用(Reuse)⇒再生利用(Recycle)⇒熱回収⇒適正処分

 

このうち、再使用とは、①循環資源を製品としてそのまま利用すること、②循環資源の全部または一部をその他製品の一宇として使用することを指します。

再生利用とは、循環資源の全部または一部を原材料として利用することを指します。

 

②国、地方公共団体、事業者及び国民の役割を明確化

排出者責任:廃棄物を出す人が3Rに務め、その適正な循環や処分について責任を負う

拡大生産者責任:生産する製品等について使用され廃棄物となった後まで生産者が一定の責任を負う

 

【選択肢評価】

a 正しい。インクカートリッジをそのまま使用しますので再使用となります。

b 誤り。原材料として使っていますので、再生利用となります。

c 誤り。原材料として使っていますので、再生利用となります。

d 正しい。一部の部品をその他の製品の一部に使っていますので再使用に該当します。

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