中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問12 (経済学・経済政策 問10(1))

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問12(経済学・経済政策 問10(1)) (訂正依頼・報告はこちら)

下図は、総需要曲線ADと総供給曲線ASを描いている。この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

AD曲線の傾きに関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  貨幣需要の利子弾力性が大きいほど、AD曲線の傾きはより急になる。
b  貨幣需要の所得弾力性が小さいほど、AD曲線の傾きはより緩やかになる。
c  投資の利子弾力性が大きいほど、AD曲線の傾きはより急になる。
問題文の画像
  • a:正  b:正  c:正
  • a:正  b:正  c:誤
  • a:正  b:誤  c:正
  • a:正  b:誤  c:誤
  • a:誤  b:誤  c:誤

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

AD-AS分析に関する問題ですが、本問ではAD曲線の傾きについて問われています。

 

与えられているグラフにあるようにAD曲線は右肩下がりとなっていますが、その理由は「物価(縦軸のP)が下がる」→「実質貨幣供給が増加する」→「利子率が下がる」→「投資が増える」→「国民所得(横軸の実質GDP)が増加する」という仕組みです。

 

AD曲線は、⾦融政策または財政政策に対して反応します。(拡張的政策→右シフト、緊縮的政策→左シフト)

 

以下、誤りの解答群のみ解説します。

b.貨幣需要の所得弾力性が小さいほど、AD曲線の傾きはより緩やかになる。

→貨幣需要の所得弾力性が小さいほど、AD曲線の傾きはよりになります。

 

上記の仕組みでいえば、所得弾力性が小さいというのは「実質貨幣供給があまり増加しない」ということです。

つまり、その後の流れとして、利子率はあまり下がらず、投資は増えず、国民所得もあまり増加しないためAD曲線の傾きはよりになります。

(所得弾力性が小さいですが、一応AD曲線は右シフトします)


c.投資の利子弾力性が大きいほど、AD曲線の傾きはより急になる。

→投資の利子弾力性が大きいほど、AD曲線の傾きはより緩やかになります。

 

解答群bとは反対に、利子弾力性が大きいのでその後の流れとしても、利子率は下がり、投資は増えて国民所得も増加するためAD曲線の傾きはより緩やかになります。

選択肢1. a:正  b:正  c:正

冒頭の解説より、「a:正 b: c:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢2. a:正  b:正  c:誤

冒頭の解説より、「a:正 b: c:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢3. a:正  b:誤  c:正

冒頭の解説より、「a:正 b:誤 c:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢4. a:正  b:誤  c:誤

冒頭の解説より、「a:正 b:誤 c:誤」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤

冒頭の解説より、「a: b:誤 c:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

本問は、一般的な曲線の動き方(拡張的政策→右シフト、緊縮的政策→左シフト)が分かっていれば、解答群の記述から正誤判断ができます。

参考になった数0