中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
経済学・経済政策 問21
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和5年度 再試験(2023年) 問21 (訂正依頼・報告はこちら)
経済学において定義される「公共財」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 公共財とは、政府が供給する財・サービスに限定され、その中には低所得者向けの医療扶助が含まれる。
- 公共財とは、その供給に当たって巨額の固定費用がかかる財・サービスのことであり、生産量の増大に伴って長らく平均費用が逓減するために民間企業では採算がとれない。
- 公共財は、ある人の消費が他の人の消費を減らしてしまうという性質を備えているため、できるだけ受益者を限定して供給することが求められる。
- 公共財は、すべての人が潜在的に同じ量を消費できるという等量消費的な性質を備えており、その中には社会における良好な治安が含まれる。
- 公共財は、対価を支払わない人の消費を排除できるという性質を備えており、その中には手数料を対価とした、地方自治体による住民票の発行サービスが含まれる。
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題は、公共財の定義とその特性に関する理解を問うものです。公共財は経済学において、非競合性と非排除性を持つ財として定義されています。これらの特性を正しく理解し、公共財に含まれる財・サービスと含まれないものを区別することが重要です。
公共財の基本的な特性
非競合性:ある人が消費しても、他の人が消費できる量が減少しないこと。
非排除性:対価を支払わない人であっても、その財・サービスの消費から排除できないこと。
これは誤りです。公共財は、必ずしも政府が供給する財・サービスに限定されるものではありません。また、低所得者向けの医療扶助は、個別の人に対して排他的に提供されるため、公共財には該当しません。医療扶助は、公共財の定義にある「非排除性」や「非競合性」を満たしていないため、公共財とは言えません。
これは誤りです。ここで説明されているのは、自然独占に関する特徴です。例えば、電力供給や鉄道のようなインフラは、巨額の固定費用がかかり、平均費用が逓減する特性を持つことがありますが、これらは必ずしも公共財ではありません。公共財の定義とは異なります。
これは誤りです。公共財の特徴は非競合性であり、ある人が消費しても他の人の消費を減少させないことがポイントです。この選択肢では、消費が他の人に影響を与えるとしていますが、これは公共財の特徴に反します。
これは正しいです。公共財の非競合性により、すべての人が同じ量を消費できる特性があります。たとえば、良好な治安は、誰もが享受できるもので、対価を支払わなくてもすべての人が同じ量を消費することができます。この点から、公共財としての性質を正確に説明しています。
これは誤りです。公共財の特徴は、非排除性であり、対価を支払わない人を排除できないことです。住民票の発行サービスは、手数料を支払わなければサービスを受けられないため、これは公共財には該当しません。
公共財は、消費が非競合的であり、非排除的であることが特徴です。すなわち、誰かが利用しても他の人の利用を妨げず、また対価を支払わない人でも利用できる財です。
公共財の典型例には、国家防衛、良好な治安、道路照明などが含まれます。
対価を支払わなければ利用できないサービス(住民票の発行など)は公共財には該当しません。
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