中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
企業経営理論 問3

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和5年度 再試験(2023年) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

G.ハメルとC. K.プラハラードによるコア・コンピタンスに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • コア・コンピタンスは、顧客が認知する価値を高めるスキルや技術の集合体であるが、その価値をもたらす個々のスキルや技術を顧客が必ずしも理解している必要はない。
  • コア・コンピタンスは、個々のスキルや技術を束ねたものであり、ユニークな競争能力であるためには、企業が独占的に個々のスキルや技術を所有していることが必要である。
  • コア・コンピタンスは、特定の製品や業界と深く結びついているものであり、複数の製品や業界に展開すると、その有効性や価値は減少する。
  • コア・コンピタンスは、他の競争優位の源泉となり得る生産設備や特許権のような会計用語上の「資産」であり、貸借対照表上の1科目として計上される。
  • コア・コンピタンスを活用し、製品や市場での競争を有利に進めていくためには、垂直統合によって一貫した製造・販売を手がけ、顧客価値を最大化することが必要である。

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この過去問の解説 (1件)

01

コア・コンピタンスとは企業が競争優位の地位を得るための源泉となる技術や設備のことです。

以下の3つのような特徴を持ちます。

 

1.独自性

2.再現性の難易度が高い

3.活用できる範囲が広い

 

以上を踏まえて各選択肢を解説します。

選択肢1. コア・コンピタンスは、顧客が認知する価値を高めるスキルや技術の集合体であるが、その価値をもたらす個々のスキルや技術を顧客が必ずしも理解している必要はない。

コア・コンピタンスとはあくまでも価値をもたらす個々のスキルや技術を指しているため、それ自体を顧客が理解しているかどうかは関係ありません。

そのため本選択肢が正解です。

選択肢2. コア・コンピタンスは、個々のスキルや技術を束ねたものであり、ユニークな競争能力であるためには、企業が独占的に個々のスキルや技術を所有していることが必要である。

独占的にスキルや技術を保有していたとしても、それらを活用できていなければ競争優位を獲得できません

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. コア・コンピタンスは、特定の製品や業界と深く結びついているものであり、複数の製品や業界に展開すると、その有効性や価値は減少する。

コア・コンピタンスの特徴の一つとして広い活用性が挙げられるので本選択肢は不正解です。

選択肢4. コア・コンピタンスは、他の競争優位の源泉となり得る生産設備や特許権のような会計用語上の「資産」であり、貸借対照表上の1科目として計上される。

コア・コンピタンスの説明としては不適切であるため、本選択肢は不正解です。

選択肢5. コア・コンピタンスを活用し、製品や市場での競争を有利に進めていくためには、垂直統合によって一貫した製造・販売を手がけ、顧客価値を最大化することが必要である。

垂直統合した結果、専門性がなくなり場合によってコア・コンピタンスを失うことも起こり得ます

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

コア・コンピタンスは企業の競争力の元となる重要な論点のため出題可能性が高いです。

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